2022年の7月。
月初頃から少し下腹部に違和感を感じていた。
私は5年ほど前に子宮内膜症により卵巣を一度破裂させている。
そちらは手術をしてキレイな状態になったが、術後もずっと再発防止として薬を飲んでいた。
でも仕事でも色々あり無職になったり、通っていた病院の医師と合わなかったりと通院が面倒になり、病院に行かなくなってしまった。
薬を飲まなくなって1年程経って出てきた下腹部の違和感に再発したのではないだろうか？と思い、飲まずに持っていた薬を飲み始めた。
すぐにでも病院に行こうと思ったが世の中はコロナ禍。
近くの病院は完全予約制で、しかも旅行直前。
予約は最短で旅行後しか取れなかった。
ただ卵巣が破裂した時の痛みは強烈なものでその痛みに比べたら全然だったので再発したとしてもまだそこまでにはなっていないんだろうと思い、旅行後にゆっくり見てもらおうと気楽に考えていた。
7月中旬、北海道一人旅に出発。
朝から何となく痛みが強くなってる気がしたがずっと痛いわけでもないのでそのまま飛行機に乗って釧路に到着。
でもこの頃から痛みが強くなってきていた。
とりあえずお寿司を食べてホテルに行ってその日は何も食べずどこにも行かず薬を飲んで就寝。
翌日やはり痛い。
病院に行くかと悩んだが予定通りレンタカーを借りて痛み止めを買って網走に向かった。
運転中はそこまで痛くもなく途中キレイな景色を見ながら美幌峠に寄って、網走監獄に到着。
お昼ごはんに「臭い飯」を食べようと注文したがほとんど食べられなかった。
なんとか網走監獄で大好きなゴールデンカムイの聖地巡礼をして本当はもっと行きたいとこがありましたがどこにも行けず、夕食にどこかに行ける気がしなかったのでスーパーにだけ行っておにぎりを買ってホテルへ。
はるばる網走まで来たのに15時にはチェックインしてスーパーで買ったおにぎり食べて何してんだかってへこみながら、来るの辞めておけばよかったってずっと後悔しながら近くの大きな病院を調べていた。
夕方痛みが増してきてここで考えた。
もしこのままここで救急車で運ばれたらレンタカーはどうなるんだろう？
翌日は根室に行く予定だったので、根室には大きな病院はあるんだろうか？
色々考え始めたらもうこれ以上旅を続けちゃダメだ！明日帰ろう！と決めた。
でも私の持ってる帰りの航空券は釧路発。
しかもLCCの変更もキャンセルも出来ないチケット。
でも背に腹は代えられないと女満別発のすごく高いチケット購入。
羽田まで28000円。
レンタカー屋さんに途中返却と返却場所の変更を電話した。
こちらの手数料もなかなかの金額。
幸いホテルは無償でキャンセルしてくれたのでありがたかった。
ほとんど眠れずチェックアウト。
飛行機までだいぶ時間はあったが頭の中にはとにかくレンタカーを返さなければだけしかなく、逆にレンタカーさえ返せればあとは救急搬送されてもいいくらいに思ってた笑
なのでまずは女満別空港に着くことが目標。
なんとかレンタカーを返して空港に到着。
小さな空港の端っこのベンチでじっと待つ。
この時の目標は羽田空港に着くこと。
羽田で運ばれるのは良しとしよう。
ようやく搭乗し目指すは羽田。
目をつぶってじっとしてた。
無事羽田到着！
我が家まではここから電車で1時間ちょっと。
でもこのまま帰っても近場の病院は間に合わない。
というか診てくれるかもわからない。
とりあえず自宅に向かうべく電車に乗って考える。
悩んだ結果、自宅から一番近く婦人科と救命がある総合病院に駆け込んだ。
