家庭内において、
絶対的な力を持つ人間が与える影響と言うのは、
計り知れないものがあります。
私の友人の場合は、
母親でした。
彼女の母は、彼女が小さいころから
「おまえは不細工で、醜い」
と言い続けました。
マイケル・ジャクソンの場合は、
父親でした。
彼は、その父親から
いいものと悪いものを受取っていたのです。
彼は、兄弟の中でも
歌とダンスに関して、
ずば抜けた才能を持ち、
それは、父親から譲り受けたものでした。
そして、彼の才能のために、
レッスン料を支払い、
世に出してくれたのも、
父親でした。
例え、お金のためであってもです。
少しでも間違えると
手が飛んできた、
兄弟は話していました。
生活がかかっている父親にとっては、
ショービジネスで生き残る厳しさを
知っていたのでしょう。
マイケルに暴言と暴力で
傷つけたのも、父親です。
マイケルが一生、悩み続けた皮膚病も
彼の父親の家系によるものでした。
マイケルは、小さなころからその病気の兆候は
表れていました。
20代になって、それは、顕著に表れるようになり、
手袋等や洋服で隠さなければならないところまで
きていました。
ここで、父親に反発できれば、
簡単ですが、
最初に申し上げたように、
「絶対的な力」を持っている父親に
それは、できないのです。
特に、本人が純粋な人間であれば、あるほどです。
モロに、その人の影響を受けているからです。
いいもの、悪いもの、
それらが、自分の父親の血の一部として
流れていることを
一番、わかっているのは、
マイケル自身だったと思います。
マイケルは、父親から
鼻と皮膚について、
ひどい中傷の言葉を投げかけられていました。
それが、彼の心にどれだけの傷をつくったことでしょう。
彼の鼻は、度重なる整形で、
最後の方は、
それこそメルト・ダウンしていました。
医師が言うには、
「軟骨がほとんど、ない」状態だったそうです。
「軟骨がなくなる」と言う状況は、
何にかの行為がない限り、
自然になくなるとは、考えられません。
「整形」です。
他の芸能人でも
整形をしている人は、たくさんいます。
けれど、マイケルの場合は、
特別でした。
他の芸能人が、
一重まぶたを二重まぶたに変えるとか、
少し鼻を高くすると言った程度で、
大きく顔が変わることは、なかったのです。
マイケル自身は、
「なぜ、僕だけが言われるのか」と
悲しく思っていたと言いますが、
あまりにも、大きく変わりすぎ、
人工的な顔になってしまったからです。
それを、本人は気がついていなかったのです。
元々、愛くるしい顔をしていたので、
気になるのであれば、
ほんの少し、鼻を治すだけで、
十分だったのです。
彼の魅力は、
それだけで、損なわれるような種類のものでは
ありませんでした。
彼は、整形依存症と言われて仕方ないくらい
顔にいろいろな造形を加えてしまっていました。
彼があがけば、あがくほど、
それは、彼の意志とは反対に
悪い方向に変わっていきました。
でも、私は、理解できます。
そこまでいくと、
続けるしかないのです。
元には、戻れないのですから。
これらは、あくまで、
私見です。
その点をご理解ください。
続きは、次回に。