私が詐欺まがいにあった後のことを、
書かせてください。
私が近所の警察の捜査二課に行ったところ、
刑事さんに次のようなことを聞かれました。
1.相手と連絡がとれるか。
→ 私:こちらから電話して、担当者と話ができる。
2.返金する意志は、相手にあるか。
→ 私:先月、今月返すと言われたが、返金されず。
電話したが、「来月、返す」とのこと。
のらりくらりで、誠意がみられず。
一応、こちらから連絡が取れること、
相手に事情があって、返金ができなくとも、
返すと言っている以上は、
返金する意志があるとみられるということで、
詐欺としての被害届は、受理されませんでした。
刑事さんは、非常に親切で、
「とにかく、しつこく、返金請求してくださいね。」
と声をかけてくれました。
ところが、1週間もしないうちに、
その会社の社長と取締役、担当者が、
詐欺罪として拘束されました。
私以外の被害者の方が、
会社の所在地の管轄する捜査二課に
連絡を取り、
被害状況を訴えたのです。
警察としても、
その数の多さにほっておくわけにはいかず、
逮捕に踏み切りました。
私は、その警察署に電話をかけて、
刑事さんと話をしました。
刑事さんの話は、次のような内容でした。
「事務所に行ったところ、
驚いたことに、
訴状が山のようにありましたよ。
ダンボール箱に何箱も積まれ、
それが、すべて未開封でした。
明日でもいいので、
近くの警察署に被害届を出してください。」
私は、翌日、再度、捜査二課に行き、
事情を話して、
被害届を出しました。
地元の刑事さんもこの事件を知っていました。
結果として、
三人は、証拠不十分で
釈放されました。
その後の社長の人生は、
悲惨でした。
会社をたたみ、
コンビニでアルバイトをしていました。
すぐに彼の前歴がばれて、
くびになりました。
彼の住所も、
警察に問い合わせたら、
教えてくれます。
釈放になったとはいえ、
最低限のことは、警察が把握できるようになっています。
彼のもとには、
被害者から電話が殺到し、
中には自宅を訪れ、
彼に仕事をあっせんし、
その給料を渡せ、とまで言ったひとがいたそうです。
本人は、毎日、眠れず、
(それは、被害者も同じですが)
仕事もみつからず、
年老いた両親とおびえて暮らしました。
実は、彼も別の人に騙され、
一番、美味しいところは、
安全圏にいる人物に持って行かれたようです。
被害総額2億円と言われていました。
けれど、私たち被害者にとっては、
社長である人物が表にでていたので、
彼に請求することになります。
私は何とか被害金額を取り戻しましたが、
他の方は、泣き寝入りでした。
3人のうち、1人は自己破産をしてしまいました。
今、話題の詐欺と言われることで、
お悩みになっている方のために
何かの参考になれば、
幸いです。
相手と連絡が取れない場合は、
警察に訴えると
警察が探し出してくれます。
私が最初に
<まがい>と書いたのは、
結果的に、証拠不十分で釈放されたからです。