明日(と言ってもすでに今日である)、もう一度、
病院の診察時間内に来て、きちんと検査を受けるように言われた。
さらに、警察にも調書をとるから、
二人そろってくるように、指示を受けた。
加害者は、保険の手続きもしたい、と申し出た。
結果、東京にもう一泊しなければならなくなった。
平田は、『すぐにでも、関西に帰りたい』、
と情けない声を出して、私に何度も訴えた。
平田の気持ちは、とても理解できた。
しかし、私は何とか平田を説得して、
もう1日だけ東京に留まることを納得させた。
私も、「何で、こんなことになってしもうたんやろ。」、
と言いたかった。
私たちは、ホテルに加害者を連れて行き、延泊代金を支払ってもらうことにした。
ところが、私たちが泊っている品川プリンスホテルは、
満杯であると断られた。
私たちは、疲れきっていたので、あまり、動きたくなかった。
品川付近では、高輪プリンスホテルだけが空いていた。
加害者は、まだ、お酒は抜けきってなかったが、
『わかりました。』と高輪プリンスホテルをとってくれた。
高輪プリンスの受付は、加害者の身なりを見て
宿泊料金をその場で払うように要求した。
加害者は、クレジットカードで支払った。
私は、左こめかみがずきずきと痛む。
とにかく、眠りたい。

短い睡眠の後で、私と平田は病院に向った。
私は、勤めている会社に電話して、
事情を話して、もう一日欠勤させてもらうことにした。
母にも電話をかけた。
平田は、働いていなかったので、
家にだけ電話をかけた。
そして、病院の待ち時間の間にZに電話した。
ランチをキャンセルするためである。
Zは、事情を聞くと、心配そうな声で、
とにかく会って話をしたい、と二回言った。