今の話も後、少しで終わりになってきました。
次の話を考えているのですが、
大変、難しいのです。


私は、ある国立大学医学部である時期、
働いていたことがありました。
その時は、「家政婦は見た」的な感じで
興味本位で応募したところ、
たまたま採用されたのです。
働くようになって、「白い巨塔」であることがわかりました。
有名国立大学の医学部のある教室の教授になるという
すざましい執念と強靭な精神力は、
山崎豊子氏が興味を大いに抱くところなのは、
とても理解ができます。
私は、たまに助教授に誘われて
一緒に、ご飯を食べました。
その大学を辞めた後も、彼から電話がかかってきましたが、
私は居留守をつかい、彼と、
というよりもその大学に関係する人との接触を絶ちました。
正に、伏魔殿です。
いろんな化け物がいるのです。


特に、私が所属していた教室は特異なところでした。
そこを詳しく書くと、かなり限定されてしまうのです。
けれど、その部分を抜かしてしまうと、
大きく路線がずれてしまうと言うジレンマが生まれます。
そこが、悩ましい問題です。

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ところで、フジテレビで放送された「白い巨塔」ですが、
私は、ほとんど観ていないのです。
一度、5分程度、観て、止めました。
他の方のサイトでも書かれていましたが、
唐沢の背の低さでは、本当の財前吾郎が表現できないからです。
彼が教授になって、回診時に他の医師を従え、
中心になって歩くその姿は、彼が一番背が高くなければいけません。
また、助教授時代も常に教授を見下ろす位置関係である必要があるのです。
それこそが、財前吾郎そのものだからです。
そういう意味では、田宮次郎は最適でした。
外国人と一緒にいても、遜色のない容姿を持っていたのです。
また、彼自身も学習院大学卒というインテリで

英語も堪能でした。
たいへん、失礼な話ですが、
唐沢にしても江口洋介にしても、馬鹿には見えませんが、
そんなに頭が切れるように見えません。
これは、たいへん、痛いです。
財前吾郎を、加藤雅也が演じれば観たかもしれません。
加藤雅也は、背の高さ、英語力、そして彼自身も国立大学を卒業しています。
こういう要素は、知らず知らずに、表に出ます。


里美の役は、内科医です。
実際、メスを持つ医師とそうでない医師と言うのは、
それぞれ、ちょっと、独特の雰囲気を持っています。
私は、どちらかと言うとメスを持つ先生の方が、
話が合いました。
そういう意味で言うと、江口は、内科医という感じではないのです。


また、ひどいのは、西田敏行です。
彼の関西弁は、聞くに耐えないです。
軽い役をすると、西田敏行の舌足らずのしゃべり方は活きてきます。
例えば、「釣り馬鹿日記」のスーさんです。
NHKの「春が来た」もよかったです。
けれど、重たい役は、番組事態を壊してしまう可能性があるのです。


一度、古い方の「白い巨塔」を観てください。
ドラマとして観ずに、ドキュメントとして観てほしいのです。
画像の質は、正直言うと、決して好いとはいえません。
けれど、それを差し引いても、余りあるくらいに
本当の話のように描かれています。