南極と超深海の両極地で、実際に自分の手で水中ロボットを潜らせてきた研究者による「実話」をご紹介するブログ。

 

今回は、「東海大学の水族館はロボットだらけ?!」というお話です。

 

東海大学はトップアスリートから研究者まで幅広く活躍する人材を輩出する、言わずと知れた名門大学ですが、実はここでも授業を持たせて頂いている関係で、年に何度かお邪魔しております。

 

そんな名門大学に、水族館があることはご存知ない方もいるのではないでしょうか?

 

世界遺産「三保の松原」にある「東海大学海洋科学博物館」という施設で、通称「三保の水族館」

 

大学の付属機関と侮るなかれ!

キラキラ本格的な博物館なのです。

 

研究も兼ねてるので小さな水槽が並んでるのかと思いきや、ドーン!と巨大な大水槽に圧倒されます。

↑ 魚が悠々と泳ぐ巨大な水槽

 

館内は意外と広く、小さな水槽には駿河湾の生き物なども飼育されており、希少な生物の標本も展示されているため、1つ1つ見てると時間がっという間に過ぎます。

↑ 標本展示なども充実!

 

さらに、大学らしい設備として、海底地震による津波の影響をシミュレーションする装置の展示もあります。

1日に何回かシミュレーション実験を見せてくれます。

↑ 巨大な津波シミュレーション施設

 

すでに1階部分だけでも満足な内容ですが、まだまだ2階もあります。

 

2Fは海洋調査や海洋技術に関する展示となっているのですが、これが本格的。

 

まず、入ってすぐにあるのが、水中にテレビを沈めると電波はどうなるか?と言う実験装置。

授業で「電波は水中でほとんど届きません」と教えていますが、それを実際に自分の目で確認できる装置です。

↑ レバーを操作するとテレビが水槽に沈む・・・

 

そして、2階もとにかく広い!さらに奥に進むと巨大な鯨骨が出迎えてくれます!

↑ 鯨骨の標本

 

その他にも、面白い実験装置や実際の海洋調査で使用していた調査機器の展示などもあり、1点1点じっくり見ていくと、海洋生物学や海洋工学が隣り合わせの存在であることに気付きます。

↑ 波を起こす実験装置

 

↑ 実際に使用された海洋調査機器

↑ 東海大 海洋学部の顔とも言うべき調査研修船「望星丸」も大きな模型を展示

 

そして!なにより凄いのはコチラ!

「MECHQUARIUM(メクアリウム)」

東海大学の工学部は海洋生物の動きをロボットで再現させる研究に優れており、昔からお魚ロボットなどの開発をしています。

↑ ロボットのカニがお出迎え

↑ さまざまなロボットアニマルを展示・実働

 

「魚が見たいから水族館」「ロボットが見たいから科学館」と言う概念を覆す、まさに横断的展示です。

 

生物学や地学や工学は分離して考えられがちですが、海の世界では1つに繋がっているのが良く分かる展示施設です!

 

ちなみに、この建物のすぐ隣には恐竜の化石などを展示する「東海大学 自然史博物館」もあります。

こちらもとにかく広いので、必見です!

↑ 東海大学 自然史博物館の化石展示室

 

あまり本ブログで紹介すると、行く楽しみが無くなるので、ほんの一部だけのご紹介に留めますが、ホントによく考えられた施設です。

年末年始などに訪れてみてはいかがでしょうか?