南極と超深海の両極地で、実際に自分の手で水中ロボットを潜らせてきた研究者による「実話」をご紹介するブログ。

 

今回は「南極での服装」がテーマです。

 

南極に行くことが決まると、まず悩まされるのが服装です。

海外旅行でも現地の服装を地球の歩き方ブログで調べたりしますが、南極なんて行ったことないし、そもそも行った人が少ないので情報も少ない!
 
おまけに南極と聞くと、映画やドラマの過酷な環境ばかりが印象に残ってるので、とにかく死なない服装を考えてしまいます。
 
確かに、ブリザードに襲われたり氷河の上や内陸で観測するチームには分厚い防寒着は必須です。
そのため、隊員には極地研から防寒着一式が貸与されます。
 
もちろん、昭和基地や露岩域で活動する人にも貸与されますが、インナーやミッドレイヤーは自分の肌に合うものが良いので、出発前に買い揃える事になります。
 
しかし、露岩域で活動する野外観測チームは、雪のないガレ場を登山するのが基本スタイル。そのため、アウターも脱ぎ着るがしやすい物を自分たちで買い揃えます。
 
 
とは言え、どんな服装が良いか分からないので、先人に聞いてみると「基本的には冬登山と同じような服装で良い」と言われ、自分の場合はイオンやモンベル(mont-bell)で一通り揃えました。
 
これが結構な金額札束で、モンベルはプロ契約のお陰で節約出来ましたが、靴やら手袋やらなんだかんだ10万円は掛かりました。これで準備万端なはず!
 
 
しかし、それでも南極に着くまでは「こんな格好で死なないか?!」と、内心ヒヤヒヤでした。
 
が!いざ、観測に出掛けると、ガレ場登山の連続!重さ20kg以上の背負子を背負って登ると、10分ほどで汗だくです!
 
 
手袋も分厚いものではなく、普段、乗船中に使ってる皮手袋が滑らない&力が入って便利でした。
 
ただ、薄着で怖いのは紫外線の影響で、肌を出そうもんなら火傷のようにひやけしてしまいます。そのためリップクリームや日焼け止めは必須。
自分はNIVEAの日焼け止め入りのリップクリームを使っていました。
 
このブログの読者の方で、もし南極に行くことがあれば参考にしてみてください。