彼はどういう人生で何を糧に生きていたのでしょう。ずっと貧しい境遇に置かれていたような感じではなさそうです。突然すべてを失い苦しみの中で生きることになったのではないのでしょうか。それでもだれを恨むこともなく、羨むこともなく、黙って苦境に耐えているようです。元の状況に戻してほしいとは望まないのでしょうか。今の状況は自業自得だと思っているのでしょうか。今の状況をただ受け入れるしかないと思っていたのでしょうか。
腹を満たすだけなら、何か方法はあったはずです。彼は野山で食べ物を探す術を知らなかったのでしょうか。物乞いに行くことは出来なかったのでしょうか。体が動く状態なら生きる術はあったようにも思えます。それとも体が動かない状態で門前にいるしかなかったのでしょうか。
彼は長い年月今のような状況であったというわけではなく、最近そのような状況に置かれたように思えます。それまでは、普通に暮らしていたのでしょう。体が動かなくなり、食べるものもなくなり、住むところも失って、路上で死を待つばかりという状況におかれたのではないでしょうか。