日本人は長きに渡り、サクラを愛でてきた。
ハラハラと舞い散る美しさ…
サクラに人生の儚さを重ね…
愛する人を想い…
己の孤独と弱さを知る…
サクラサク季節には、出会いと別れがある。
人々の物語に舞うサクラ。
その物語の中で、咲いて出会い、舞い涙し、散って別れた、サクラに託された想いの花びらは、いわば本に挟まれた「しおり」のように、過ぎ去った日の一ページに眠り、永遠となる…。
今回紹介するのは『サクラサクヒ』です。
この作品を想いながら書いたのが上の文章です。
サクラの季節になると思いだす作品『サクラサクヒ』の紹介です。

【スタッフ&キャスト】
永瀬正敏主演のTVドラマ「私立探偵 濱マイク」の第四話。
監督・脚本:行定勲
原作:林海象
出演:永瀬正敏/中島美嘉/市川実和子/村上淳/松岡俊介/井川遙/阿部サダヲ/小泉今日子/酒井若菜/川村亜紀/中村達也/山本政志/松田美由紀/ジェニー・チャン/石橋蓮司/宮内玲奈/岸部一徳/南果歩
【ストーリー】
濱マイク(永瀬正敏)の探偵事務所に、メイホア(ジェニー・チャン)という中国人女性がやってくる。
色褪せた古い写真を見せ、そこに写っている曽根崎(岸辺一徳)という男を捜し出して、手紙を渡してほしいと依頼する。
メイホアは、亡き母の言っていた美しいサクラを見るために、母の想い(手紙)を渡すために、母への愛を確かめるために、一度も会ったことのない父に会うために、日本にやってきたのだった。
マイクは曽根崎を見つけ出すが、メイホアなど知らないと、追い返されてしまう。
サクラも見れず、母の手紙も受け取ってもらえず、父にも会えないメンホアは、深い孤独を感じる。
そんな孤独を愛が埋める。
マイクの友人の丈治(村上淳)は、メンホアに恋をしていた。
開花の遅れたサクラの木の下で二人は出会い、丈治は一目ぼれをした。
メンホアとの会話の中で、探している人がいることを知り、友人であるマイクを紹介したのだった。
一方、マイクを追い返した曽根崎は、輸入雑貨の経営がうまくいかず、借金を抱え、夫婦仲も悪くなっていた。
夫婦ゲンカをいつも窓外から見ている子ども。曽根崎の子ども。メンホアの弟。
ある日、メンホアは一目遠くからでも父親を見たくて曽根崎の家に行く。
そこで曽根崎の子どもを見かける。
父に会うことは諦め、帰り道を歩いていると、その子がメンホアのあとをついてきていた。
孤独を感じていたメンホアは、その子の手をとり、マイクたちの所まで連れてきてしまう。
このことが誘拐事件にまで発展してしまい…。
そして、サクラの咲く日、マイクはメンホアを守ることが出来るのか…。メンホアと母の想いの辿りつく場所は…。丈治の恋は…。曽根崎の胸中は…。
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ラストシーンで曽根崎は濱マイクの探偵事務所にやってくる。
そして、あるものを手渡す。
これが今できる精一杯のことだと言って。
そこに眠っていたものが、愛する想いを物語る。