今日、「さようならテレビカー」のDVDの予告編が公開されたけど、そのエンディング曲を書き下ろさせていただいた。
京阪電車は、僕やメンバーが生まれ育った町を走る電車。
「また帰るから」という曲では、緑の電車、として普通列車を、登場しているし、「夢を乗せて」では、テレビを見ながらはなせばいいさ、と特急列車として書いている。
色んな方に、「どうして、各駅停車を乗り換えたら、テレビを見るんですか?」と、歌詞について聞かれる事があったが、
京阪電車の特急にはテレビが見れる車両があり、それが今年の3月で引退となったのだ。
大阪と京都を結ぶ、京阪電車、丁度その真ん中辺りにあるのが、我が町、枚方。
今でこそ特急も、「枚方市駅」にも停車するようになったが、
僕らが幼い頃、特急は大阪方面「京橋」を出発すると、京都方面、「七条」まで、ノンストップで行き来していた。
だからいつもオレンジ色の特急を見るのは、通り過ぎていく姿だけ。
たまに親と大阪方面に出かけた時、京橋から終点の淀屋橋まで、特急といえども各駅停車する、区間のみを、テレビカー乗りたさに乗車するのだが、京橋から淀屋橋は、ほとんどが屋内を走るため、テレビの映りが悪かった。
いつかは、ノンストップで大阪から京都の行ってみたいな。テレビでは何が放送されてるんだろう、と、子供心で夢を見ていた。
ちなみにベース中原は、親父さんが眠ってしまったのをいいことに、
親父さんを起こさず、京橋~七条のノンストップの夢の旅を経験したそうだ。本当に羨ましいかぎりだ。
京阪は特急といえども特急券がいらない。
そんな「テレビカー」が引退してしまうという事で、京阪電鉄さんから、「曲を書いていただけませんか?」とお話しをいただいた。
イメージは、その特急に流れる最後の車内アナウンス。それは、列車との単なる別れだけじゃない、人が生きていく中で出会う様々な別れや成長を書いた。
6/5にタワーレコード限定で発売される両A面の2曲目に収録されている「君が君らしくいられるように」が、
その曲だ。
高校時代、朝のラッシュが嫌で、電車が好きじゃなくなってしまってたあの頃の僕に教えてあげたい。
「その電車の曲を君は書く事になるんだよ、頑張りなさい。」と。
是非、みんな聞いてください。
真戸原直人