昨日、金沢に行ってきた。メンバー、そしてスタッフ、サトシくんも一緒に。
金沢のLIVEHOUSEを経営してる社長さんが亡くなったから、お葬式に参列させて頂く為に。
社長との付き合いは、つい最近。
東京で一度お酒を交わし、昨年10月に韓国のロックフェスに出演後、朝まで2人、音楽について語りあった。
そんな思い出。
そして、その社長を通じ、数人の友人を介し、サトシくんとも出会った。
「韓国まで来て、何で男2人で、日本人どうしで朝まで話してるんだ?」って
笑い合いながら、僕が好きだったアーティストの話しや、最近の音楽について一杯話した。
「いい音楽だからって売れるとは限らないんだよな」
って悲しそうな表情で話し、
「みんな、パソコンで音楽タダで聞いちゃってるもんな。やっぱりLIVEだよ、
日本のみんなにもっと、LIVEHOUSEやLIVEってものを、身近なものにしたい。」
って、まんまる大きな目を見開き話し、
「楽しい事をなるべく沢山したいよね」って。
そんな方の突然の訃報。
たまらなかった。
その話をしてまだ、数ヶ月しか経っていないのに。
10年以上、その社長に面倒をみてもらっていたバンドのリーダーが、
式では感謝の気持ちを声にならない声で言葉にしてた。
当たり前なのかもしれないが、
バンドなんて、友達や知り合いと、「バンドやろうぜ!」って、口約束みたいなもので集まり、
小さな部屋で、ギター弾きながら曲を作って、
そして、メンバーと意見をぶつけ合いながら、曲を完成させて、LIVEで披露するっていう、
とても周りの普通の仕事とは、大きく違いがある、とてもミニマムな世界。
そのミニマムな世界に色んな大人達が力を合わせ、無限大の力にしてくれようと必死になってくれる。
そしてメンバーは自分達の音楽に可能性をさらに感じ始める。
殆どのバンドは最初はそこから始まり、その一歩一歩を支えてくれる全ての人達を裏切らないように、と足を出す。
評価だけじゃない色んなものを背負って。
だからこそバンドは続けていくことも難しいだろうし、そんな集まりだから儚く美しいものだと僕は思う。
そのバンドが社長にお世話になったのと同じように、お世話になった方が僕らにもいる。
だからそのバンドのリーダーの言葉に僕も涙が止まらなかった。
「僕は貴方と出会い、親父と呼べる人が2人になりました。わがままばかりのバンドで息子ですいませんでした。」
残された僕らはこれから何を受け継ぎ、何を残すんだろう。
そう思いながらこれを書いています。
社長、ゆっくり休んでな。
韓国で話した約束、ちゃんと果たすから見守っててな。
真戸原