雨の音はない。音楽もない。
端正に刻まれる時計の音だけ。
震えながら落ちていく呼吸。

心が壊れるまで、好きでいる私だから
そう、壊れたらそれが最後だよ。もう直らないよ。
腕なんか、切らないよ。

ただざわつく胸の奧に言い聞かせるの。
今だけはじっと堪えていて。

ありがとう、きっときらいになってみせるから。
あなたの、ずっと忘れられない人に、私はなりたいよ。

なりたかった。