TB法科大学院
司法制度改革の一環である法科大学院の意味は、「プロセスによる養成」ということだ。
旧来の法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)の選抜方法は、超難関の司法試験を通っただけの「結果による選抜」だった。
このことは常識を欠いた判決を出す裁判官や、モラルに欠けた弁護士の出現といった弊害を生み出した。
これを、「司法試験合格という結果に向けた努力」から、「法曹の養成のためのプロセス」に変えようというのが、法科大学院制度である。
裁判員制度もそうだが、法科大学院も、非常にいい制度だ。
「結果オーライからプロセス重視へ」、「結果平等から機会平等へ」という、社会構造の変化も具現している(少なくとも法科大学院が機会平等かというと、これは怪しい。入学には多くの金が必要だし、入学者の中でも目立つのは医者だ)。
試行錯誤の段階を過ぎ、実際にロースクールで養成された法曹が世に出はじめれば、結果は目に見えるようになってくるだろう。
余談だが、私の国選弁護人は、ある法科大学院で教えている教員だった。
しかしながらその弁護人は、接見のときに、「弁護士はカネもらわなきゃ動かないからぁ」と言ったのだった。
教えている人間がこれでは(以下略)