平成16年9月29日(水) 判決・中編
「ただし、この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予し、その刑の猶予の期間中、被告人を保護観察に付する。」
あ、執行猶予だ・・・・・・。
少し物を考えることができた。
保護観察か・・・・・・。
昨日の夜弁護士が来た。
「まず主文の言い渡し。懲役何年何ヶ月とか、そういうやつ」
「で、そのあとに『ただし・・・』って付いたら、執行猶予になる」
だから、私は動転(ほぼ卒倒)したのだ。
弁護士は、「ただし」の前に、未決算入が読み上げられるということを、私に説明しなかったのである。
裁判官の読み上げは、判決理由へと続いている。
「・・・・・・であったことは言うまでもない。それにもかかわらず、本件各犯行に及んだ被告人の犯行動機に酌量の余地はまったくない。」
「・・・・・・またその犯行動機は、インターネットに関する自己の知識を悪用し、巧妙かつ執拗に犯行を繰り返したもので、非常に悪質である。」
「・・・・・・以上によれば、本件各犯行の犯情は非常に悪く、被告人の刑事責任を軽くみることはできない」
(中略)
「しかしながら、他方、被告人が犯罪事実を素直に認め、反省の情を示し、今後、二度と犯罪を犯さないことはもとより、被害者に対する損害賠償や慰藉に努める旨の約束もしていること、被告人が既に4か月以上身柄拘束されていること、前科がないこと、被告人の身を案じる高齢の母親がいることなど、被告人のために酌量すべき事情もある。」
「そこで、これらの事情を総合考慮して、被告人を主文の刑に処し、今回に限り、刑の執行を猶予することとしたが、本件各犯行の内容や被告人の一連の行状、被告人にみるべき監督者がいないことなどを考慮すると、今後、社会内で被告人の更正を図るためには、専門家の指導・監督を受けさせるのが相当なので、執行猶予の期間中、被告人を保護観察に付することとした。」
裁判官から何か生活上の注意があったが、よく覚えていない。
よく聞こうとしているのだが、頭が白くなって集中できない。
とにもかくにも、終わったのだ……………。
執行猶予がついたことで、検察官は不服そうに、しかめ面でふんぞり返っている。
保護観察がついたことで、弁護人は無念そうに、頭を抱えている。
とんだ茶番だ。
(明日へ続く)