平成16年7月10日(土) 勾留61日目
ガーナ人と中国人は昨日喧嘩をしたので、仲が険悪になっている。
一言も互いに口を利かず静かだが、いつまた勃発するかもしれず、保険金詐欺の提案で場所を少しだけ変えることにした。
保険金詐欺
中国人
ガーナ人
私
という順番で並んでいたのを、
ガーナ人
保険金詐欺
中国人
私
と変え、2人が隣り合わないようにしたのである。
保険金詐欺は、今調べを受けている件について強硬に否認していたのだが、検事調べでついに認めたそうだ。
「認めちゃったよ、認めなきゃ娘を証人で呼ぶとか言いやがるからさ」と憤慨していた。
拘置所に行けば取調べがないので、早く移監になりたいと言っていた。
【 無間地獄 】
工業高校卒業後、闇金融に勤務経験のある新堂冬樹の4作目。
昨日馳星周に代表される暗黒文学、ノアールについて少し書いたが、この本の著者新堂冬樹もかなりすごい。旧作中に、ネズミに食い散らかされた女の死体の膣からネズミが顔を覗かせているという描写があって、何考えてんだと思ったが、この無間地獄は著者の才能が一気に爆裂した感がある。
極貧の幼少時代、実父からの性的虐待、極道渡世、10日で3割の金を貸す闇金としての非常極まりない取立て、追う人でなし逃げる人でなし、殺し、同性愛、キャッチにはめられて地獄に堕ちる女…。
顔ではめるキャッチには、とんでもない地獄が待っているが、それはあえて書かない。
そういう話が大作中途切れることなく続き、しかも何らのカタルシスも用意されていない。
読み終えて、救いようのない気分になる一冊。