龍馬(内野聖陽さん)が斬られてしまった。
 
仁(大沢たかおさん)の目の前で、東修介(佐藤隆太さん)の刃によって倒れてしまった。
 
東は龍馬に兄を斬られており、仇を討つために龍馬に近付いたのだと告げるが、龍馬は東のウソを見抜き、これも自分を守るためだろうと言う。
 
激しく否定する東だったが、それ以上話し続けることは出来ず、龍馬は仁と佐分利(桐谷健太さん)、そして咲(綾瀬はるかさん)によって手術を受ける。
 
額の傷は脳まで損傷するほどの重傷だったが、龍馬に「南方仁がいれば坂本龍馬は死なん」と言われ、仁は必ず助けるという強い意志を持って手術に臨んだ。
 
そして手術は成功・・・しかし、龍馬の容態は予断を許さない状況に変わりなかった。
 
昏々と眠り続ける龍馬に、咲は野風(中谷美紀さん)から預かった手紙を読んで聞かせてはどうかと提案。
 
野風に恋い焦がれていた龍馬にとって、野風の手紙は、積年の思いが通じたかのような内容のものだった。
 
野風にとっても龍馬は、ずっと報われることのない仁への思いに身を焦がした日々を支えてくれた大事な人であり、今の幸せは龍馬あってのことであると、感謝しているという内容だった。
 
手紙を読み終えると、まるで聞こえていたかのように龍馬に自発呼吸が戻る。
 
仁は、その奇跡を信じ、龍馬が好きそうな遠い未来の携帯電話や新幹線や飛行機の話などを聞かせ続ける。
 
不思議なことに、龍馬の行く末を語ろうとすると必ず訪れていた激しい頭痛は、遠い未来の話をしても起こらなかった。
 
もっと龍馬の生きた時代に近い未来を語って、激しい頭痛に襲われることで、龍馬が生き続ける未来を確信したかった仁だったが、何が起こったか思い出せないでいた。
 
そんなとき、龍馬の目が開いた。
 
意識が戻ったのだ。
 
このときの、丸坊主の龍馬・・・内野さんなんですけど、まるで子供のようなお顔になっていまして(^ ^)、どうやら意識の無い間、仁が居た未来を見てきたようでした。
 
まるで新しいおもちゃに目を輝かせる子供のように見えました。
 
龍馬なら、どんな世界を見ても受け入れて順応して、そこでまた新たなものを考え出しそうな気がします。
 
仁に「未来に行ったら、どこに行きたいですか?」と聞かれて、吉原とか島原とか・・・遊郭ばっかりかいっ!でしたが、それも龍馬らしくて、龍馬のような人がずっと生き続けていたら、おもしろい日本の国が出来ていたのではないかと思えました。
 
仁は龍馬にホンモノの行動力が何かを教わり、龍馬が仁にとってのヒーローだったと語るところ、二人の懐かしい
思い出のシーンを一緒に思い出して、うるうるしてしまいました。
 
本当に良い友人関係だったんですねぇ・・・。
 
しかし、むくっと起き上がった龍馬の容態が急変・・・するだろ、そんな状態でいきなり起き上がっちゃ。
 
仁も止めろよ・・・(爆)
 
慌てて駆け込む咲と佐分利だったが、龍馬は最後の力を振り絞り、仁に語りかける。
 
「わしはちゃんとしぇんしぇいが生まれて来る国を作れたかの?しぇんしぇいのように優しゅうててバカ正直な人間が笑うて生きていける国を」と。
 
仁が「はい」と頷くと龍馬は静かに目を閉じる。
 
それが龍馬の最期であった。
 
必死で心臓マッサージをしながら、これから起こる事件を叫び続ける仁に、どこからか「行くぜよ」と龍馬の声が聞こえて来るのだった・・・。
 
同じころ・・・東修介は河原で一人切腹して果てていた。
 
遺書には、あくまでも仇討ちで龍馬を斬ったと書いていた。
 
しかし、その行動は龍馬の生き方を守るために彼を斬ったのではないかと、西郷隆盛(藤本隆宏さん)や咲も察することが出来た。
 
たぶん、東には龍馬への憎しみはすでに無かったに違いないので、西郷や咲の推測は間違っていなかったでしょう。
 
仁に「辛かったでしょう?」と聞かれ、恭太郎(小出恵介さん)を許して欲しいと泣きじゃくる咲。
 
その顔を見て、仁は自分さえ居なければ咲にこんな顔をさせなかったのでは無いかと思い、その思いは江戸に戻る間も仁の中で大きくなっていく。
 
江戸に戻ると仁友堂の表の壁には罵詈雑言の落書きがされており、閉門状態になっていた。
 
ちょうど疑いが晴れて戻って来た山田純庵(田口浩正さん)に事情を聞き、松本良順(奥田達士さん)多紀(相島一之さん)、それに鈴屋の主の力添えで三隅の悪事が露見したとのことだった。
 
疑いは晴れたとは言え、仁の「自分さえ居なければ」の思いは決定的なものになり、仁友堂を辞めると言い始める。
 
自分の頭にガンがあることも理由に挙げる。
 
山田純庵は「我々が病人を見捨てて出て行けば、緒方先生に合わせる顔が無い」と言い、佐分利は「先生に出会えて後悔したことは一度も無い」と言い・・・咲は「国の為、道の為に、先生が持っている力を全て教えてください」と言う。
 
彼らの思いに応え、仁は医学所や医学館での講義をするなどして、持てる限りの知識を広めていった。
 
一方、恭太郎は仁に京でのことは誰にも言わないで欲しいと頼む。
 
恭太郎は自分のふがいなさを恥じていた。
 
そんな恭太郎に仁は、龍馬の目指した「先に死んでいった者たちがまた生まれて来たいと思うような国」をつくるため前を向いて行こうと話す。
 
仁の身体は、ますます衰弱していた。
 
世の中は新政府軍と幕府軍の戦いが今にも江戸を舞台に起こりそうな不穏な気配になっていた。
 
新政府軍が攻め込んでは、江戸は火の海になるかもしれない・・・そんなとき、思案に暮れた勝海舟(小日向文世さん)は、なんと仁に「江戸は火の海になるのか?」って・・・仁に聞いちゃダメでしょ。(爆)
 
こうなると仁先生、一体何様??な感じですが。( ̄▽ ̄;)
 
仁の言葉にヒントを得た勝は西郷と会談。
 
江戸城無血開城へと導き、江戸の町と民衆の命を救ったのです。
 
もはや仁は神でございます。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
 
仁は、龍馬の死を受けて、未来で出会ったあの包帯男は自分ではないかとの思いを深めるのです。
 
咲に呼ばれて仁友堂を訪れた野風に咲は龍馬の形見のかんざしを渡します。
 
「雪になりたい」・・・そう言った野風の思いを知っていたのは龍馬だけでした。
 
龍馬が野風のために人知れず買った雪の文様のかんざしが、形見として野風の手に渡ったのも不思議な縁・・・つーかドラマ上の小粋な演出。(爆)
 
そして龍馬が逝った日は、野風が初雪を見ながら安寿に昔語りをしていた日。
 
野風は、かんざしを髪に差し、「坂本様、お久しぶりでござんす・・・」と語りかけるのです。
 
細かい疑問ですが、あの時代に雪の結晶の模様って存在してたんでしょうか???
 
アホなのでわかりましぇんが、気になりました。
 
もはや、仁友堂でも治せない仁の脳腫瘍・・・でも咲はたった一つ、仁を救う方法を知っていました。
 
野風にもわかっています・・・仁が元の時代に戻ることだと。
 
人の力ではどうにも出来ないことだけど、仁を救えるのなら、この心優しい二人の女性は、仁との時を隔てた永遠の別れを願うのでしょうか?
 
切ないですね・・・。
 
龍馬を助けることが、このタイムスリップの目的だと思っていた仁だけど、龍馬の命をほんの少し長らえさせることは出来たものの、救うことは出来ませんでした。
 
佐久間象山(市村正親さん)が奇しくも言ったように「歴史の意に沿わぬこと」は容赦なく修正されているのかもしれません。
 
それはもう、個人の思いや願いなど到底敵うことのできない力なのでしょうね。
 
いよいよ最終回・・・完結編の完結を迎えます。
 
原作未読のままなので、まっさらな気持ちでドラマに浸れますが、ドラマが終わったら今度こそ原作を読んでみたいな~と思っています。
 
誰もが幸せな結末を願いたいです。