このドラマの致命的なダメポイントは純平(香取慎吾さん)と春菜(黒木メイサさん)の主役カップルが全然魅力的に描かれていないとこだと思うなぁ。
実際には、こういう性格の男性、女性って居るのかもしれないけど、このドラマの設定で主役張るには、視聴者を引きつけないんだな。
初回から、どっかでどうにかなるか?と思って観てたけど、やっぱりダメだなぁ。
何もかも失った矢代(藤木直人さん)が階段から落ちて負傷。
その現場に居合わせた春菜は、純平の家に招かれていたのに連絡もせずにドタキャン。
後で連絡はするけど「知り合いがケガした」ってウソついて。
純平もどこまでもイイ子な対応で、「仕方ないです、気にしないでください」って。
ま、そこは許す。←何様?
翌日には春菜の方から会いに来て、純平の母・美津枝(原田美枝子さん)にも紹介されて・・・でも隠し事をしている春菜は心から笑えなくて。
帰り際に純平にケガをした知人というのが矢代だということを告げるんだけど、そりゃ純平だって言葉を失ってしまうのも無理ないですが、しかししかし、そこでまた「僕も矢代さんのお見舞いに行きます」って・・・おいおい、それってどうなのよ?
それを受けて春菜も「来てくれるんですか?」って・・・アンタ、どっち側の人間だよ?
「一緒に行ってくれるんですか?」なら、まぁ許すけど。←だから何様??
心も身体もズタボロ状態の矢代にしてみれば、そんな姿誰にも見られたくないのが本音でしょう。
そこに元カノとその彼氏が・・・それも過去にいろいろ事情のあった仲ですよ・・・揃ってお見舞いにやって来る・・・よく来てくれました!とは思えませんよね、普通。
「二人とも出てってくれ!」ってキレちゃう矢代がまっとうで、主役二人が空気の読めないおバカさんに見えちゃいました。
「あの人、プライド高いから」って・・・庇うな、春菜。
わかってんなら、純平の見舞いに同行したりすんなっつーの。
「もう行かない方がいいですね」って・・・春菜の言葉、その前に「私は行くけど高倉さんは」って付きそうなニュアンスに聞こえたワタシは腹黒いのかしら?
だけど純平は「柳沢さんはそばに居てあげてください」って言っちゃうんだ。
「信じてますから」って。
そういうことだろーか?
親友の上野(織部祐二さん)が「オマエはバカか?」って言ったとき、一緒に「そーだそーだ!」と大きく頷いてしまいましたわよっ。
上野の方が至極まっとうな意見を言ってるって思ったし、お人好しもそこまで行けばバカだと思ってしまいました。
上野から話を聞いたまりか(仲里依紗さん)の意見も正しいと思いました。
付き合いだしたばかりの恋人同士、春菜のために会社も辞めようとしてる純平のことを放ってまで、放っておけない、今ほったらかしにしたら後悔するっていう矢代への春菜の気持ちって共感できない。
今一番大切な人が誰なのか、二人とも見失ってやしませんかね?
結局、純平は無理しまくってイイ子ぶってるだけだし、春菜も純平のそういう無類なお人好しな性格に甘えてると思う。
純平と付き合うと決めたんなら、あそこで矢代に会いに行くなんて行動も取るべきじゃない。
しかし、矢代の元妻・聖子・・・オメェのせいで矢代は何もかも失ったんだろがっ!!
なのにわざわざ春菜に電話して「自殺するかもよ」って言ったんかいっ!! ̄  ̄)ノ バシッ☆
その上、春菜に「あなたのせいよ」って言いやがったんかいっ!!ヽ(`Д´)ノウワァァァン
どこまで悪女やね~~ん!!(ノ`´)ノミ┻┻
まりかは純平のことがホントに好きなんだろうね。
すごく純平を理解してると思う。
だからこそ、純平と春菜の関係に一番イライラしてるんだと思う。
アンタが大事にしないなら、ワタシにくれよ!!って思ってもおかしくないんじゃないだろうか???
ま、ちょっとまりかは気が強くて、言いたいことバンバン言って、オイオイって思うときもあるけど、春菜の行動や純平の言葉より、まりかの方がわかりやすいし共感できる部分がいっぱいある。
いちいち「チッ」って舌打ちするのは嫌いだけど。
春菜に言った「甘えてますよね、完全に」って言葉も、純平に言った「先輩のやってることってアドバイザーですよね?」って言葉も、的を射ていて納得できた。
矢代は身体は回復していても心はなかなか回復しきれなかった。
彼にとって弁護士になることは亡き父を越える意味で必要なことで、父のような貧乏な弁護士では無く、地位も名誉もある弁護士に拘っていた。
小学生で両親を亡くし、親戚中をたらい回しにされながら猛勉強して得た弁護士の資格。
地位と名誉を手に入れ、美しい妻と子どもに囲まれた幸せな家庭を夢見ていたのに、全てが壊れてしまった。
それもこれも聖子が悪いんだけど、ボロボロになった矢代は病院を抜け出して、昔住んでいたマンションの屋上で自殺しようとしたのを純平に助けられる。
矢代の行き先として春菜が思いだしたのが、その場所だった。
矢代の両親の命日に、二人で一緒に夕陽を見た思い出の場所。
春菜にとっても大切な思い出だという。
「僕は忘れていた・・・」矢代は子どもみたいに泣きじゃくるんだよね。
それを春菜が抱きとめ、矢代も春菜にすがってしまう。
そんな姿を見ちゃった純平は打ちひしがれちゃうんだ・・・。
そして、「これからもずっと矢代さんのそばにいてあげてください」って、春菜に別れを告げちゃうんだよ。
もう、何やってんの、純平!!って思った。
「信じてる」なら、とことんアホなくらい春菜を信じてやればいいのに、さんざんイイカッコしといて「僕はそんなに強くなかった」って・・・なんじゃらほい。
こういう一貫性の無い気持ちにも共感できないし、純平を素敵だとは思えない。
元カレにそんだけ思いを抱えたまま、純平と付き合い始めた春菜の気持ちも理解しがたいし、行動は矢代に尽くしながら、純平が好きだとか別れないとか、勝手だよなって思う。
まりかがどんな思いで純平を見てるかと思うと、そっちの方が切ない。
会員とアドバイザーの恋愛禁止な会社のシステムは優しい気持ちで理解しよう。←どこまでも何様?
しかし「柳沢さんと別れるならオレの胸に納めておく」って言う上司(橋本さとしさん)にはドン引き。
好きになっちまったもん、どうしようもないだろが。
むしろ、仕事辞めたくないがために彼女と別れる男なんて魅力ないだろ。
そんなヤツに結婚のアドバイスなんてしてもらいたくないね、わたしゃ。
そういう決まりを作るのなら、独身の若い(純平は若くないが)社員をアドバイザーにするのはどうかと思う。
次々にやって来るのは未婚の、出会いを求めた男女なワケだから、イヤでもそういう事態になりうる環境なんだからさ。
まりかのスカートも相変わらず短いし、何かあったらどー責任取るのか???と、おばちゃんはわめきたい。
相談に来る会員を「優良物件」なんて呼ぶのも気分悪かったし、純平がやり甲斐を感じてる仕事なのに会社が全然魅力的じゃないのもマズイかも。
唯一、春菜の父・匠吾(小林薫さん)と美津枝が少しずつ距離を縮めていってる様子が見ていて良いくらいで。
やっと就活も始めた匠吾も美津枝の言葉に背中を押されたようだし、美津枝もまた、苦しい時期に匠吾が作った広告で癒された過去があった。
なんとも可愛らしい熟年カッポゥだけど、この二人、春菜と純平の親だとお互いに知ったとき、どうなっちまうんでしょう?
親同士の仲まで裂くんじゃねぇぞ!・・・なんて、主役二人に無駄なことを言っておく。(爆)
さてさて、どんな結末を迎えるのか・・・めんどくさいけど、ここまで来たから見届けてあげます。←最後まで何様?