及川時枝は独身のころ自由奔放に生き、危険な男との恋愛も重ねて来た。
 
一方で子宮内膜症を患っており手術も受けていた。
 
子宮内膜症は卵巣の中に古い生理の血を溜め込み嚢胞を作ってしまう。
 
「チョコレート嚢胞」という、その袋は放っておけば破裂してしまう。
 
治療法は生理を止めるホルモン療法や手術などあるが、子宮全摘出の根治手術をしない限り再発の可能性がある。
 
時枝も再発を繰り返している。
 
不妊症の原因にもなってしまう病気だ。
 
妊娠すれば生理が止まり、治ると医者に告げられるが、時枝にはその機会が無いままだった。
 
二十七歳になり過去の恋愛に疲れ、投げやりな気持ちになっていたとき、時枝は矢野登志生という会社員の男性とお見合いし結婚する。
 
不妊症かもしれないという不安を抱えたままも結婚だったが、登志生は結婚するには好条件の相手と思われた。
 
しかし・・・
 
 
世の多くの既婚女性が共感する部分が多々あるのではないかと思いました。
 
結婚の理想と現実、妊娠から出産、育児の喜びと苦悩。
 
実家と婚家の両親との関わりなど、細部までリアリティのある内容でした。
 
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