フリーライターの蒲生充留は年下の恋人・北川重春と暮らしている。
ノンフィクションライターを目指して、ロードショーのレビューや演劇評など独自の毒舌で専門に書いてきて、ようやく一昨年三十二歳にして、流行のドラマや芸能人をこきおろした女性誌の連載が一冊の単行本になって売り出された。
しかし、彼女の夢はあくまでもノンフィクションライターである。
充留のもとに一通の招待状が届く。
大学時代の同級生夫婦・澤ノ井正道と坂下裕美子。
十五年以上くっついたり離れたりを繰り返して、ようやく結婚した二人から「離婚パーティー」の招待状が届いたのだ。
結婚期間わずか三年間。子供はいない。
二人の離婚パーティーには、二十五歳で結婚して松本姓になった段田麻美や佐山宇田男も現れた。
宇田男は良い男だが、そのピークは学生時代に終えてしまった感じである。
しかしその宇田男と離婚パーティーの二次会でキスを交わしてしまった麻美の心は揺れまくる。
この作品は学生時代を一緒に過ごした五人の男女の三十四、五歳の一年間を描いたもの。
私はドラマでもそうだけど「集団モノ」があまり好きではない。
でもこの作品は、最後まで飽きることなく一気に読めた。
三十代の半ば、一番人生の良い時のような気が・・・過ぎてしまった今とてもしている。(笑)
もう充分大人で、自分のことは自分で決められる。
経済的にも男女ともに自分の力でどうにか出来る年齢でもある。
選択肢がたくさんある年齢のような気がする。
戻れるものなら戻って悩みたい。(爆)
