小学六年、中学生以上向きのお話。
四十を過ぎたおばちゃんが読んでも、少し難しい表現がたくさんありました。
作者自身の挿絵のおかげで、だいぶ想像するのは楽でしたが。
王子さまは、小さな活火山二つと休火山一つ、それから四つの棘を持つ小さな花の咲く、小さな星に住んでいましたが、花と喧嘩をしてしまい、他の星に旅立ちます。
いろいろな星でいろいろな人と出会うのですが、この人は、という人になかなか出会えないのです。
しかし、地理学者に教えてもらった「はかない」ということは「そのうち消えて無くなる」という意味だと知ると、残して来た花も、そのうち消えて無くなるのだと思い、心が痛むのでした。
地球にやって来た王子さまは、砂漠で飛行機が壊れた航空士と出会い、一緒に井戸を探しに行きます。
この物語は大人になると、ついつい忘れてしまっていることに、ふと気付かせてくれます。
それが何かと聞かれると、私は未熟過ぎて上手く表現できないのですが、目には見えない美しさ、それこそが一番の宝だと思わせてくれるのです。
