テレビの討論番組に出演した悠里(天海祐希さん)は、いじめ問題について発言を求められる。
悠里は小・中学校の私立学校の撤廃を提案し、子供社会の秩序作りの持論を展開する。
YSコーポレーションのエステ部門の責任者・相馬幸恵(賀来千香子さん)の姿を見かけた、ある顧客が彼女に子供を殺した過去があると話す。
幸恵は過去に子供を車に残したままパチンコをし、熱中症で死なせてしまった過去を持っていた。
「私たちを認めないなら、もうオリンピックは目指さない」
晶(武井咲さん)は、そう言ってカメラマンの宇津木(綾野剛さん)と出て行ってしまった。
何とかするという丈治(反町隆史さん)に、別居中の夫・辰也(寺島進さん)も同道するように言う。
悠里は宇津木に底知れない何かを感じ取っていた。
エステスタッフから、社長に直々に幸恵について苦情が出る。
悠里は「人事に口を挟むつもり?」と一蹴する。
悠里は朋(大江駿輔さん)を妊娠しているときに、病院で幸恵に出会った。
とっくに事切れた息子を抱えて取り乱した幸恵の血の涙を見たとき、悠里はこれほど悲しい涙を見たことが無いと思った。そして彼女を救わなければ、彼女は自殺してしまうと思い、幸恵を雇い入れた。
悠里に無理やり買わされた犬のキンちゃん(辰也が勝手に名付けた)の散歩がてら、廉(矢野聖人さん)とリカ(長沢まさみさん)は公園に出かける。
走ることを辞めた廉を説得しようとしたリカに、廉は心臓に疾患があることを打ち明け「母さんにだけは知られたくない。母さんに不良品と思われたくない。オレは一等とって母さんが喜ぶ顔を見るのが一番好きなんだ」と打ち明け、号泣するのだった。
宇津木の行方を追う丈治と辰也だったが、その行方はようとして知れない。
ある夜、朋と一緒に花火をしている悠里。
長男の洸(松坂桃李さん)に幸恵を解雇すべきかどうかを相談すると、洸は「女性は相談するときは答えは出てるものだと母さんが言ったんだ」と言い、悠里に「どうしたい?」と聞き返す。
悠里は「彼女を解雇するべきだと思う」と言うと、洸はすかさず「僕もそう思います」と言って微笑む。
「お兄ちゃん、素敵だね」
朋の言葉に頷く悠里だった。
屋台で飲んでいた丈治と辰也は、宇津木を知っているらしいチンピラたちに囲まれ殴り合いのケンカになる。
その頃、晶は宇津木の手配したホテルに居た。
しかし一緒に泊まろうとしない宇津木に「過ちを犯すのが怖いの?」と聞き、自ら洋服のボタンに手を掛けて「これは過ちなんかじゃない」と言う。
新商品のボディローションを試用するためにリカがエステルームに通される。
幸恵がベッドのタオルケットをどけると、そこには焼けこげた赤ちゃん人形が置かれていた。
激しく取り乱す幸恵。
人形を前に苦渋の表情を浮かべた悠里はロビーに全社員を集める。
全社員の一番後ろにはマスクで顔を隠した聖子(エド・はるみさん)の姿もあった。
悠里はどんなに文明が進化しても人間の心だけが進化しないと言った兄の言葉を用い、大人の中にもいじめがあると話す。
自分の周りにそんなことがあるなら、絶対に許さないと言う。
幸恵の事件の背景を話し、放っておいたら彼女は自殺すると感じた悠里は、「死ぬことは逃げることだから、逃げずに苦しみを受け入れるべきだ」と話して彼女を雇い入れた経緯を話す。
それでも幸恵の息の根を止めたいなら、その人こそ許さない、人事に異議のある人は辞表を提出するようにと言う。
想像力を持って、心を進化させることが大切だと。
同じ頃、洸と廉は祖父の惣一(夏八木勲さん)に呼び出されていた。
近頃、早乙女家の秘密についてという怪文書が来る件に関して、間違った情報が入る前に報せておくと前置きして、悠里の兄・修一(水上剣星さん)が自殺であったことを打ち明ける。
その夜、早乙女家を訪れた幸恵は悠里に辞表を提出する。
「受け取れない」と悠里は固辞するが、幸恵は優秀なエステシャンを集めることの大変さ、繋ぎ止める大変さ、そして顧客に知られたときの反応を考えたとき、自分の存在が邪魔になると。
「おかしいですよ、社長。私に死ぬなと言っておいて、私と心中しようとなさるなんて」
幸恵の固い決心の前に悠里は、なかなか諦めようとしないが、「一人になっても自殺など考えません」という幸恵の言葉に「そんなこと言ってるんじゃないわ」と涙をこぼす悠里。
丈治が「もういいじゃないか」と言うと、悠里も静かに「わかったわ。受理します」と言うのだった。
丈治とリカに見送られて早乙女邸を後にした幸恵。
リカがいつまでもその後ろ姿を見送っていると、ふと幸恵が小さな男の子の手を引いて歩いているのを見てしまうのだった。
辰也は宇津木と会っていた。
「晶に手を出したんじゃないか!?」と感情的になる辰也に、宇津木は素直に晶の居場所を教え、鍵を渡す。
宇津木は「晶に手を出さないんじゃない、出せないんだ。なぜなら、僕と彼女とはイトコに当たりますから血のつながりが濃すぎるんです。僕の父親は自殺した早乙女修一です」と爆弾発言をしたのだった。
しょっぱなからツッコミですみません。
22歳で亡くなった修一兄さんですが、現在42歳の悠里の年齢を考えても20年は前に亡くなってますよね。
「携帯やパソコンで・・・」というセリフがありましたが、20年前の携帯もパソコンもお粗末でしたよね。
ま、どーでもいいツッコミですが。
賀来さんのエピソード、なかなか重い内容でしたが、話の本筋に何か関係があったのでしょうか?
この回以降、幸恵の出番はあるのでしょうか?
何か今後の展開に意味があるのでしょうか?
車の中に子供を置き去りにしての熱中症死は逮捕されないんでしょうか?
保護責任者遺棄致死?とかにならないんでしょうか?
三男の朋を妊娠しているときに病院で幸恵と知り合ったという悠里。
やはり朋は妊娠して、誕生した子供であることには間違いないのでしょうか?
誕生することのできなかった子供?
相変わらず、よくわからない謎の存在です。
いじめについて、私立の小・中学校を廃止して公立の学校で育てることによって、親分子分の人間関係ができ・・・云々・・・という持論を並べてましたが、私の住むような田舎には私立の小・中学校なんてありません。
みんな公立出身で、高校でようやく私立校に進学する子が出てきます。
しかし雑草のようにもみくちゃに育てても、陰湿ないじめは無くなりません。
家が金持ちだとか貧乏だとか、そういうことがいじめの対象になる場合もありますが、いじめの原因は実に曖昧です。
見た目だったり、その人のクセだったり、特に何も無くても「なんかムカつく」というだけでもいじめに発展するのが現代のいじめです。
見た目から不良な子やジャイアンのような見るからにいじめっ子が、いじめをする子では無く、いじめる人間は見た目で判断できなくなっているのも現代のいじめの陰湿さの特徴です。
有識者が数人集まって語り合ったところで解決できるような問題ではないと思います。
はっきり言っちゃいますが、この回のこのエピソード・・・必要だったんでしょうか?
宇津木の存在の方がめちゃくちゃ気になりましたけど。
もっとそっちの話を進めて欲しかったですね・・・。
どうやら悠里は兄の自殺を知らない様子。
また来週、その事実を知って悠里は泣くことになるんですね・・・。
洸はホントに出来すぎなくらい、良いお兄ちゃんで、良い息子。
母親にも敬語を使い、母親の悩みをさらりと解決することもできる。
素敵な子だな~と私も思いました。
廉は少しマザコン気味なのかな?
お母さんが喜ぶから一等になる!
でも心臓に疾患の見つかった今、それを母親に知られることが一番怖いという。
事実を知っても悠里は廉を「不良品だ」などとは思わないでしょうが、母の夢、早乙女の悲願を叶えてあげられない辛さを抱えて、不憫に思えました。
兄の死に方が悠里をどう変えるのか、いよいよストーリーが動き始めるのではないかと期待満々で次回に臨みたいと思います。
第四話にも様々な思いを持たれたことと思います。
忌憚のないご意見を聞かせて頂ければ、嬉しいです。
長いレビューにお付き合い頂き、ありがとうございました。