奈緒(松雪泰子さん)は継美(芦田愛菜さん)のために、遠慮しながらも実家に身を寄せる。
 
籐子(高畑淳子さん)は、七歳の孫を連れ帰った奈緒に「母親が子育てしながら母親の自覚をしていくように孫との関係も同じなのだ」と文句を言いながらも快く迎える。
 
「部屋が決まったら出ていく」と言う奈緒。
 
母親に甘えられないのだ。
 
そんな奈緒に籐子は「たった一人の母親なんだから、甘えていいの」と諭す。
 
奈緒は、いつかの折り紙を取り出し、折り目通りに折ってみる。
 
それは紙飛行機の姿になった。
 
継美を就学させるため役所に行くものの、戸籍が無いので奈緒は途方に暮れる。
 
仕事に行く間、子守を頼まれた妹の果歩(倉科カナさん)は、継美を連れてランチに出かける。
 
そこに奈緒から電話が掛かり、果歩が席を外した隙に、継美に藤吉駿輔(山本耕史さん)が接触する。
 
駿輔は継美に「ホントのことを言わないと警察に言うよ」「ウソをつくと閻魔さまに舌を抜かれるよ」などと脅しながら、継美に母・仁美(尾野真千子さん)やその愛人の写真を見せて様子を窺う。
 
ウソをつきとおした継美だが、恐怖心に駆られ逃げ出してしまう。
 
継美は偶然出会った「うっかりさん」こと葉菜(田中裕子さん)にしがみついて泣くのだった。
 
葉菜の家に連れて来られた継美は、自分の行方不明事件の記事のコピーを発見し逃げようとするが、葉菜に「私は味方よ」と言われ留まる。
 
迎えに来た奈緒も危険を感じて逃げ出すが、追いかけた葉菜に「逃げないで、留まる方法を考えましょう。継美ちゃんは学校に行けます」と言われる。
 
芽衣(酒井若菜さん)は医者からお腹の子供の精密検査を受けるように言われているが、行く決心が付かずにいる。
 
芽衣は、母・籐子が奈緒ばかり可愛がることに反感を持って育っていた。
 
奈緒は葉菜に継美の素性と誘拐した経緯を打ち明ける。
 
葉菜は、特例で家庭に事情がある子供でも就学できる手続きがあることと、そのために自分が継美の保護者になると申し出る。
 
手続きが上手くいくよう、自分の手で顔に傷を付ける奈緒。
 
学校へ通えるようになった継美は喜んで通学する。
 
籐子と病院を訪れた芽衣は子供に疾患があると知ると、即座に堕胎を申し出る。
 
駿輔に会った奈緒は、事情を察しているらしい駿輔に何が目的なのかを尋ねる。
 
駿輔は一千万円を籐子に頼んで用意してもらうように要求してくる。
 
継美を学校へ迎えに行った奈緒は、そこで葉菜と楽しそうに飛行機を飛ばす継美の姿を見る。
 
飛んで来た飛行機を見たとき、奈緒は愕然とする。
 
その特徴ある飛行機は、奈緒が幼い頃に施設で持っていた折り紙で作っていた、あの飛行機だったのだ。
 
 
 
籐子は、やはり子供に特別な思い入れがあるようですね。
 
「お腹の子なんてどうでもいい」などと言う芽衣に「聞こえてるでしょ!!」とお腹の子供を庇う仕草をしましたね。
 
芽衣のお腹の子への愛情は、芽衣よりも深いように感じました。
 
私の予想ですが、籐子も奈緒を引き取るまでの過程で妊娠に関わる何か重大な過去があるのかもしれないですね。
 
芽衣は、とにかく玉の輿狙いのようですが、結婚を逃げ道のように考えているのでしょうか?
 
母親への不満を幼稚な方法で片付けようとしているように見えました。
 
結婚相手が少しの時間、家に来て食事を一緒にしたくらいで、ウソつきまくりの体裁作りまくりで疲労困憊の上ストレスを溜めているようじゃ、長い結婚生活が上手くいくようにはとうてい思えません。
 
子供も心臓疾患が見つかると即座に「中絶します」と答えてしまい、籐子が心配しても「まだ人間じゃない」と言い放ってしまう芽衣。
 
「お腹の赤ちゃんもひとつの命」と捉える籐子とは考え方が違うようですが、妊娠したら産まない選択をするのは罪のように、中絶を絶対悪のように言う風潮は私は正しいとは思えないので、こういう女性もいる、産んでも子供を愛せず、母になりきれない女性もいる、産まない選択肢もあると私は思っています。
 
産んでみて意外に母性が芽生える場合もありますが。
 
継美ちゃんが本当に演技が上手で、嬉しかったり悲しかったりの表情はもちろんなんですが、虐待の恐怖や事実を突きつけられたときに過去を思い出したときの狼狽した演技が特に上手いと思いました。
 
声を震わせて「怜南ちゃんは・・・海で溺れて死にました」というシーンなど、上手いな~と感心。
 
その継美が、脅されても「お母さんは鈴原奈緒だ」と言い張るところや、葉菜に「一番好きな人は奈緒だ」と答えるところ、学校に行く手続きが大変だと知ると「学校に行かなくてもいいよ」と自力で九九を覚えようとするところは、健気でググッと来ました。
 
葉菜の手を見て、母を思い出すところは少し強引な気がしましたが、紙飛行機で母親だと気付くところは、まーいっかと思いました。←私は何様?
 
虐待を見ても傍観者でいるしかなかった奈緒が、継美を連れ出す気持ちはわかるのですが、なぜ「誘拐」じゃなくちゃいけなかったのかな~と少し引っかかります。
 
罪を犯さなくてもどうにかできなかったのかな・・・と。
 
この先、もしも奈緒が逮捕されるようなことになれば、駿輔の言うとおり継美はもっと辛い目に遭うように思えて、どうせ救うのなら、継美に二度と悲しい思いをさせない方法は考えられなかったのかな~と、それを言っちゃドラマになりまへんってところが気になってしまった四話でした。
 
葉菜と奈緒と籐子の間のことも気になるのですが、奈緒がいるために母の気持ちを誤解してひねくれてしまっている芽衣の方も気になり始めました。
 
葬儀までして実質「死者」となった怜南なんだし、母親も探してはいないようだし、奈緒も捕まらなくて済めばいいのに。
 
怜南ママに母性が復活しちゃうんでしょうか?
 
ドラマだけに都合良く何もかも丸く収めて終わりにならなきゃいいけど~と老婆心ながらヒヤヒヤしながら次回も楽しみにしています。(笑)