久々に平さんの本を読みました。
お名前、「たいら あすこ」さんとお読みします。
ワタクシ、彼女の作品、案外好きなんです。
あれこれ考えずにサラッと読めて嫌味が無くて。
ここでは紹介してませんけど「くうねるところすむところ」っていう作品は好きですね。
「長い目で見て」「ブルー・ブラックな彼女」「滅亡に向かって」「浮いてる女」「ぬるい男」「えれくとり子」の六作品の短編集。
さてさて、今日はどれを紹介しようかな?(笑)
どれもこれも、「いるかもしれないっ!」とか「いるいる・・・」とか思ってしまうような身近な感じのする登場人物たち。
そしてみんな「困ったちゃん」。(笑)
私は草食男子の物語「滅亡に向かって」と、彼女がいると電化製品が壊れちゃう「えれくとり子」が面白かったです。
「ブルー・ブラックな女」も面白かった!
同級生の親とか祖父母の葬式に、絶対に現れる女・玖美。
生前まったく面識が無くても、お通夜や葬儀に現れては泣く彼女。
三十二歳、独身。
家がお金持ちなので、病弱な彼女は働かなくても生活に困らないのだ。
これ見よがしに上等な喪服で同級生の身内の葬儀に現れて、棺の中で眠る故人の顔を見てはさめざめと泣く彼女。
かなり・・・キモい。(爆)
でも美人なので、東京帰りのサチオは彼女を落としに掛かるのだ。
つい最近、父親を亡くしたばかりの友人をダシに使って、ヤツが落ちこんでるから慰めてあげよう!なんて話を持ちかけてみたりなんかして。
彼女の返事はOK。
ありがた過ぎるほどの首尾の良さ。
彼女との距離は縮まるのか~~~!?
「浮いてる女」は60代の子無し独身女だけど、お金だけは貯め込んでる。
そんな彼女はバレエ教室に通っている。
年輩者向けのエクササイズ的なバレエ教室。
同じような年代の奥様たちと一緒に、孫もいる悠々自適な老後を過ごす有閑マダムを気取るのだ。
夢はチュチュを着て、トゥシューズを履いて・・・・一人鏡の前に立つこと。(笑)
トゥシューズは買ってあるけど、履いてトゥで立つなんて、もはや出来そうにも無い。
通販でチュチュまで買っちゃって。
あ~でも、わかるっ!!
四十路でカラダが七十代のおばあさん並みにカタイワタクシでも、未だ宝塚をこよなく愛し、隙あらば舞台の端っこでいいからクルクル回りたいと思っているくらいですから(爆)、オトメはいつまでも夢を持っているものです。
これ、パパパッと読んで充分楽しませてくれる一冊ですよ。