道ばたにうずくまるボク

膝をかかえて

背中を丸めて

上を向いて空を仰ぐことも

いつからだろう……

……やめてしまった

誰も気づかない

ボクの存在

踏んづけたり

蹴飛ばしたり

ときには手にとって

空中に放ってみたり

避けて通ってくれただけでもいいんだ

気づいてくれたの?

そんな期待はすぐに

消え去ってしまう

雨にうたれていても

誰も傘を差しかけてはくれない

雪に埋もれて凍えていても

誰も手を差し出してはくれない

嫌われたりはしないけど

好きになってももらえない

ボクは道ばたにころがるただの石ころ

見えているのに

誰にも気にかけてはもらえない

孤独な石ころ