今日は少しいつもの図書室と趣を変えて、お子さんと一緒にぜひ読んで欲しいなと思った「桃太郎」のお話を。
 
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「そんなの、今さら聞かなくても知ってるよ!」
 
という声が聞こえて来ますが、そんなのはほっといて。(爆)
 
これからお話する内容は、私も何かの本を読んで「なるほどね~」と思ったのでメモしていたものを元に書いて参ります。
 
何の本だったかはメモしていないのがワタクシというヤツでして。(* ̄∇ ̄*)>
 
いずこからの出典を元に書くものであります。悪しからず。
 
 
桃太郎と言えば、
 
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました・・・で、始まり、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけます。
 
おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が川上からどんぶらこ~どんぶらこ~と流れて来るのです。
 
おばあさんが桃を持ち帰り、切ってみると、中から玉のような男の子が生まれます。
 
桃から生まれた男の子は桃太郎と名付けられ、すくすく育ちます。
 
やがて桃太郎は鬼ヶ島に鬼退治に行くことにします。
 
おばあさんが作ったきび団子を腰に下げ、途中で出会った犬、猿、キジにきび団子を分け与えてお供に付け、鬼ヶ島で鬼と決闘。
 
見事勝利を果たした桃太郎は鬼の宝物をたくさん持って、おじいさんとおばあさんのところへ帰って行くのでした。
 
・・・というのが、よくある普通の桃太郎のお話ですね。
 
他にも諸説あるらしいですが、それは興味のある方は検索なさってください。<(_ _)>
 
 
大体、子供のころに皆さん一度は聞いたり読んだりして、知らない人の方が珍しいほどメジャーな男、桃太郎。
 
私がまだ幼い息子を育てているころに、「何も悪いことをしてない鬼を勝手に退治しに行って、やっつけた挙げ句に宝物を強奪して帰る桃太郎は悪いヤツ」のような話を聞いて、「そんな考え方もあるのか!」と驚いたものです。
 
驚いたと同時に、なんかモヤッとしたのも覚えています。
 
モヤッの意味は今もわからないままですけど。
 
まぁ・・・おとぎ話ごときを相手にそんな歪んだ解釈しなくても・・・と単純に思っただけだったのかもしれません。
 
 
でも、これからお話することを踏まえて桃太郎と読むと、たかがおとぎ話ですが、子供の成長過程に於いて大切な教えであることがわかると思います。
 
けして押しつけるのでは無く、受け取り方は読む人次第。
 
何かのお役に立てればラッキー!程度の気持ちで書きますので、これが絶対正しいというものではありません。
 
 
桃太郎の桃というのは、昔から貴重な果物であること、匂いや甘い味、薬用性、その花の美しさから不老不死の果実と言われていたのに由来しているという説があります。
 
鬼ヶ島とは、この世の中を意味します。
 
きび団子のきびとは、五穀の中で一番粗末でまずいものです。
 
これを「おいしいきび団子」とすることで、贅沢を律しているのです。
 
桃太郎のお供の犬・猿・キジは三つの徳を表しています。
 
猿は「猿智恵」というとおり、人間の次に利口な動物です。
 
猿は「智」を表します。
 
「智」とはすなわち、情勢の変化に応じて的確に判断・処理できる頭の働きであり、知恵です。
 
所謂、学校のお勉強とは少し違いますね。(^^ゞ
 
犬は三日飼えば恩を忘れない仁義に厚い動物です。
 
犬は「仁」を表します。
 
「仁」とはすなわち、人間関係、特に相手の立場を重んじる心的態度です。
 
キジは鷹が狙って来ると、自分を犠牲にしても卵を守り抜く勇気のある動物です。
 
キジは「勇」を表します。
 
「勇」とは読んで字の如く、勇気そのものです。
 
 
「桃太郎」のお話は、世に出て苦労するときに、贅沢をせず質素を守り、智・仁・勇の三つの徳を身に付け、よく働いて名誉や信用という財産を得て、親に孝行して世の中の役に立ちなさいという、人間として一番大事な道を説いているのです。
 
儒教的な考え方ですが、現代の子供たちに教えてあげたいな~と思う解釈の一つかなと思いました。
 
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