「礼・・・言われちゃった」
姐さんの気持ちが全部こもったこのセリフ!
すみません・・・ワタクシ、このドラマ、天海祐希onlyをガン見していたもので。
しかし、一応ドラマは全部見たので感想だけは述べようと思います。
フジテレビ、開局50周年記念ドラマって大きく銘打っちゃいましたけど、いいんですかね?
このドラマで。(猛毒)
三谷幸喜さん、私は好きな脚本家さんの一人ですが、彼の作品には当たりとハズレがあります。
どの脚本家・作家さんにも言えることではありますが、三谷=面白いとは言えないと思うんです。
面白く作ってはありましたが、どこかあざといと感じたのは私だけでしょうか?
過去にも香取慎吾さん&役所広司さんのドラマとか、田村正和さんが総理大臣の役をやったドラマとか、私的にはつまらないと思いました。
つまらないドラマは「つまらない」と一蹴できるんですけど、今回はあざとい。
三夜連続スペシャルな時間を使って見るほどのドラマでは無かったなというのが、正直な感想です。
フジテレビはこのドラマを後世の残すドラマだ!と仰っているようですが、この程度でそんなことを言ってもらっては、視聴者ナメるなっ!と暴れますよ。← 一体何様?
たぶん、猛毒の元はワタクシの一方ならぬ天海祐希さんへの愛ゆえなのでしょうが。(爆)
天海姐さんonlyガン見のワタクシ、視点も天海さん目線になってしまいます。
気持ちは大造(佐藤浩市さん)の本妻。
それもビジネスだけで繋がった関係。
千晶(天海さん)の実家が金持ちで、店の資金を殆ど出しているのが副社長である千晶。
だから大造は、千晶を離婚することができない。
ビジネス上での繋がりの為に離婚はあえてせずに、政子(柴咲コウさん)を二号さんという形で実質上の妻にする。
それは大造側の意見であって、政子や八女家にとっては悲しいけれど受け入れなければならない現実。
でも大造を愛する気持ちがあるからこそ、政子は妾という世間的には立場の弱い日陰の女になる道を選ぶ。
大義名分的には、大造の言い分も政子の生き方もOKかもしれないけど、千晶の側から考えると本当に惨めなのは千晶じゃないでしょうか?
千晶は果たして、大造を「ただのビジネス・パートナー」としか見ていなかったのでしょうか?
私にはそうは見えませんでした。
千晶は、あのようにまるで宝塚の男役のようにカッコ良く・・・いやいや(爆)、表情があまり無く、能面のような顔で口数も少なく、しかもあからさまな攻撃の態度というのも見せないし、嫉妬して乱れるようなことも無い女でしたけど、千晶もまた、大造を深く愛していたのではないでしょうか。
千晶が大造の本妻であり続けたのは彼女なりの女の意地だったでしょうし、最期を博多で過ごさせたいと思ったのは少しでも自分の側に置いておきたい女心だったでしょう。
それでも政子や政子の母が大造の身の回りの世話をすることは容認し、臨終のときでさえ本妻の千晶では無く政子が居たにも関わらず、大造と政子の息子の実を大造の亡骸に対面させます。
葬儀に親族として政子を参列させなくても、実は横に座らせましたし、分骨はしないと八女家の申し出を突っぱねながらも、遺骨を強奪していく八女家の連中の暴挙を許してしまいます。
遺産相続も全部千晶が相続して、実の養育費は成人するまで払う約束をするというのは、子供に恵まれなかった本妻としてはかなりの譲歩なのに、ちゃんと夫は政子名義の遺産を残していた・・・これもかなりショックですよね。
で、冒頭に書いたセリフですけど、大造が博多の病院に移って、初めて見舞った千晶を政子が見送るわけです。
「何か必要なものがあったら言ってちょうだい」
そう言う千晶に、政子は「ありがとうございます」って言うんです。
「礼・・・言われちゃった」
もうね、この言葉に千晶の哀しみや怒りや切なさや自嘲の気持ちが全部こもってた気がします。
私はいつでも天海姐さんの味方ですから。(爆)
誰ですか?
喪服姿の姐さんから
「なめたらいかんぜよっ!!」
ってセリフを期待したのは。
(・_・)/ ハーイ 私です。(爆)
まんまで「鬼龍院花子の生涯」にご出演できますぜ、姐さん。(ノ▽`)アハー
いろいろ歴史上の人物との絡みもあって、おもしろおかしく作ってましたけど、私としてはイマイチの出来のドラマでした。
人の人生弄び過ぎ。(爆)
それが目的なんじゃと言われても、視聴者は出演者であったり役柄であったり、誰かしらに感情移入して見てるんですよ。
お笑いに走るなら徹底的に走って欲しかったし、中途半端なヒューマンドラマにするくらいならお笑い要素は最小限にとどめて全て取っ払って欲しかった。
八女家の歴史はお金無しには成り立たない歴史だったのも気分が悪い。
二号さんは可哀想な立場と強調するような演出をする割に、政子の方が千晶よりも何倍も幸せそうに見えたし、結局政子は「愛情」抜きでも大造と結婚して、八女家を支えたんじゃないの?って意地悪な見方をしようと思えばできる。
ヒロインが徹底的に魅力的であるためには、ずるさや汚さも必要。
家族を守るためなら、どんな汚い手を使っても生き延びてやる!!くらいの根性の持ち主なら、大造の経済力を踏み台に八女家を支えた細腕繁盛記(?)にもなったでしょうに。
全部美化したのが間違いだと思いました。
さんざん人の人生弄んで成り立ってるドラマなんだから、最後くらい長沢まさみちゃんが帰ってくるようにしてあげりゃいいのに。
もう何でもアリじゃん! ねぇ?
相変わらず毒の多いレビューで、すみません。