ヒロインは三人姉妹の末娘、福池水絵。

上の姉の亜矢は結婚して一児の母。

下の姉の真矢はヘッドハンティングなんてされちゃうような、ヤリ手のキャリア・ウーマン。

少し年が離れて生まれた水絵は、大学を卒業しても就職せず、就活もせず、単館系映画館のバイトをしながら、大学時代の仲間と自主製作映画作りをやっている。


物語はいきなり嫁いだ姉・亜矢が子連れで出戻ったところから始まる。

母親は孫可愛さに離婚賛成風味。

しかし旦那様がお迎えにやって来て難なく収まる。

友達のびびちゃんと、亜矢の嫁ぎ先が経営する自動車学校に通うことになった水絵は、亜矢が気が合わない、意地悪されると言っていた、義妹の雪子さんに会う。

自動車学校で一見地味に事務をしている雪子さんだが、実は話のわかるカッコイイ大人の女性だった。

嫁の立場になると、どうも夫の家族に対して斜に構えてしまうものなのかな?

しかし自動車学校とスーパーマーケットと不動産屋を経営してる家ってどんなんだろう?

・・・・庶民には想像つかない。( ̄ェ ̄;)

家が家族ぐるみで会社経営なんてやってる家に嫁いだりしたら、お金には不自由しないかもしれないけど、また別の悩みや不満が生まれてくるもんなんでしょう。


真矢の方はヘッドハンティングの話は断ったものの、原因不明の「全身がとにかく痒い」という症状に悩まされて、えらいこっちゃな日々を送ることになる。

真矢を思うグンジさんという男性がいるのだけど、真矢はグンジさんをゲイだと思い込んでいるので相手にしてない。

けれど結局はグンジさんに話を聞いてもらって痒さから解放されて、原因は仕事のストレスだったとわかると会社をやめ、ヘッドハンティングされていた会社に転職。

いつか報われるのか・・・グンジさんの愛。(爆)


水絵はというと、付き合っているはずの右京くんとの仲がイマイチ順調では無い。

自分だけがそう感じているのか、単に右京くんが淡泊なのか、少し物足りなさを感じながら日々を過ごしている。

しかし自動車学校に通うために亜矢の住んでいる町に行き、びびちゃんと雪子さんの用意してくれた格安ホテルで過ごした一週間の間に、澤さんという女性と一緒にいたと言うから聞き捨てならない。

澤さんは美人で、自作映画にぜひ出演して欲しいと男性陣が懇願しているマドンナだ。

その彼女と、よりによって右京くんがっ!!!

一時はひどく落ちこんだ水絵の前に澤さんが現れ、水絵に謝る。

二人が付き合っていることを知らなかったのだと。

そこで水絵は、澤さんに映画に出ることと、その映画の監督を右京くんにさせること、そしてその映画のメイキングを自分が撮影することを提案し、これまで何度男性陣が頼みに行ってもウンと言わなかった澤さんに承諾を得る。

しかし・・・せっかく用意したチャンスなのに、右京くんはヘタレ監督で映画は撮影段階で自然消滅。

水絵の恋も自然消滅・・・・したはずだったが。



大島真寿美さんの本は何冊か読んでますけど、とにかくテンポがいいんですよね。

リズムに乗ってラップでも歌ってるようなテンポの良さで読み進めることができる、面白い作品です。

ワタシのレビューでは、その面白さが伝えられなくて悔しいんですけどね。(^^ゞ


三人姉妹っていいですねぇ。

特に三人でグンジさんの店に行き、いろいろ語りながら飲むシーンは好きでした。

年齢や立場は違えど同じ釜のメシを食って育った三人の「大人の女」が、いろいろくちゃくちゃ喋って食べて飲んで・・・・楽しそう。

グンジさん、せっかく美味しいロールケーキ出してあげて、美味しい美味しいって完食しといて、後から「食べ過ぎて気持ちが悪い」とかナントカ三人でまた文句タラタラ・・・。

笑っちゃいました。


そう言えば、ワタシもこのお正月に某さま1号、2号と女三人で新年会して来ましたが、ホントに楽しかった。

このメンバーで、こんな時期に新年会なんて初めてだ!って、食べて食べて飲んで飲んで喋って喋って笑って笑って、愚痴こぼしーの、思い出話しーの・・・あの楽しさは何だったんだろう?

今日、本来なら居たら良かったかもしれない某さま3号から電話があって、参加したかったようなことを申しておりましたが、やっぱりあの場に男はお呼びでは無かったと思います。

女三人っていうのは案外バランスいいのかもしれませんね。


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