ウェディング・ドレスで往来を走る花嫁の姿って、案外ドラマでは珍しくないですよね。

しかし白無垢姿で全力疾走する花嫁っていうのは、どうでしょう?

葉山南(山口智子さん)は、結婚式の当日神社に来ない新郎・朝倉を呼ぶために

神社からセナマン(瀬名のマンション)まで白無垢姿で爆走します。

そりゃ道行く人は「何ごとか!?」と注目しますわな。

しかし、南は構わず走り続けます。

すでに花嫁衣装は着崩れて、カツラも少々浮いていて。

セナマンの階段もパンツが見えるんじゃないか!と心配するほど、太ももまで露わにして

駆け上がりましたし。(笑)

もうね、この絵だけで充分インパクトあるし笑えるんですけどね。

セナマンに着くなり、瀬名を人とも思ってないような態度で朝倉を捜し回り、いないと解ると

ソファに腰掛けて足を組んで・・・瀬名にタバコをせびる。

もう一度言いますけど、南はこのとき白無垢姿ですから。

ついにはカツラも取っちゃって、帰りには忘れて行きそうなところを瀬名に

「頭忘れてます」

って、言われるんですよね。

あー、思い出しても笑っちゃう。

これが「ロンバケ」の第一回冒頭部分ですよ。

いきなりですよ。

ホント「何ごとかっ!?」ですよ。

でもドラマのヒロインの登場として、これほど強烈で、ヒロインのキャラを上手く引き出していて

見ていて笑ってしまうし、呆れてしまうし、ホントにこんな人がいきなりやって来たら困るけど

充分魅力的でした。


南役の山口智子さんは「ロンバケ」以降、連続ドラマには出演されてないようですね。

やはり南役というのは、彼女のキャラクターにとても合ってましたし、彼女をおいて他に

この役を可愛く魅力的にイヤミなく演じられる女優さんはいなかったんじゃないかと思います。

①にDVDのパッケージ写真を載せてますが、DVDになる前にビデオで全六巻あったんですよね。

六巻それぞれ同じ二人のじゃれ合う写真なんですけど、木村さん裸だし密着度高いし

一つ間違えると、すごくエロいんですよ。

でも全然そうは思わせない・・・これってすごいと思います。


山口さんは「ロンバケ」の前に「29歳のクリスマス」その前に「王様のレストラン」という

連続ドラマに出ていて、どれも高視聴率だったんですが、「29歳~」の矢吹典子役

「王様~」の磯野しずか役、そしてこの葉山南役・・・どれも共通してものがあるんです。

男勝りで姐御肌、明るくサバサバした性格。

大雑把に言ってもこれだけ共通点があると、山口智子さんのキャラがそこに定着してしまうのも

視聴者の目線としては仕方ないのかもしれないですね。

テレビでお見かけしなくなってから、ユニクロのCMか何かで見たときも、やっぱりそんなイメージで

彼女自身もそういう性格なのかもしれないけど、全く別の役に変身するのって大変なのかな・・・なんて。

余計なお世話ですけどね。

「純ちゃんの応援歌」とか「同・級・生」「もう誰も愛さない」などでは違う山口さんを

見られました。結構悪女もイケてましたよね。(笑)


話がぶっ飛びましたが、強烈なヒロイン登場でいきなり竜巻にでも巻き込まれたかのような

朝を迎えた瀬名でしたが、まさかこのぶっ飛んだ花嫁を自分が後にまた花嫁姿で走らせることに

なろうとは、夢にも思ってなかったでしょうね、このときは。


今日は物語の冒頭部分についてのみ、お話しました。

一体このシリーズ、「ロンバケ」だけでどこまで持たせる気でしょうか?>ワタシ

それでは、また明日!