ユダヤ人女性ミリアムは最愛の一人息子を戦争で亡くしてから固く心を閉ざし、精神的にも参っていた。

そんなミリアムの家に不動産屋の紹介で、医学生のハミッドが下宿することになった。

息子を殺した憎むべきアラブ人のハミッドにミリアムは亡き息子の面影を見て、ハミッドを息子として

もてなす。

最初は戸惑っていたハミッドもミリアムとの共同生活を続けるうちに、ミリアムに誤解されたままでいい

と思うようになる。

奇妙な共同生活は、やがて二人に大きな変化をもたらしていく。


いつの時代もどこの国でも、戦争で良いことなど一つも起こらない。

憎しみは新たな殺戮を産み、殺戮は憎しみを産む。

ミリアムとハミッドの出会いは、神様が与えた奇跡かもしれない。