満つる星の宴
宙の絨毯
枢に纏まる光
月白が濡らす
一夜に漏らす言の葉
望まぬ心へ静かに
優しく撫でるように
傷を癒えぬ傷を
静かになぞる
壊れる音にあらず
頬を流れる涙のように
留まることなく
伐り堕とす
一つに込められし言
聴き手視る事
感じる事
違える事あり
聴く者違えば
その心に映る色
変わる時あり
人を放つ言
情け感じる事なく
感じる情けを突き飛ばす
芽吹きに裂目
裂目に一雫
映らぬこと
視えぬこと
癒えぬこと
言えぬこと
拭えぬこと
祓えぬこと
清めぬこと
残らぬこと
一つ違える言放つ刻
冗にあやかす談へ変化する事なく
壊し言葉へ生り変わる
昏き水底に沈む刻
鍵にあらず
言の葉に濡れる雫となりて
沈みゆく