ヨーカドー辞めて素数になるまでの間の私のバイトはこうやってレスラーとファンのツーショットポラロイドを撮る仕事。
売店のお手伝いとね。
まだ私が作ったツーショット引き換えカードが使われていた。
カードを作る前は正の字を書いて予約をとってたから会計が合わなくて…
カードを販売すれば残ったカードの枚数で売上もわかるから随分受け付けが楽になったのだ。
前は全選手分だったから盛況だったし、オタクの人は口下手が多いから、「誰々選手のツーショットを予約します」と言うより、カードを指差して買うほうが買いやすいと思ったし。
試合も地方巡業があったからそこそこのバイト代になったし、人気選手は本人にも実入りがあるから協力的だったし。
懐かしいなぁ。
今日も一人選手が引退したけど、後楽園でセレモニーをして引退できるのは今はとても難しいこと。
残念だけど理由もたくさんあるから仕方ない。
25歳定年制があったころは、他のスポーツ選手と同じように「第2の人生でも頑張って……」ってコメントがあったけど、自分も現役選手もかなりいい年になっている今は第2の人生って区切りも難しいこと。
夢を仕事にできた尊敬すべきレスラーの人には、夢を仕事にできなかった私はかなりのコンプレックスをもっている。
どんなにできないとか面白くないって言われるレスラーの人でも、最初の目標である「レスラーになる」って夢を叶えた成功者として輝いていて欲しいと思う。
状況は厳しいけど、夢を与えるお仕事をしている人たちには夢をあきらめないで欲しいと願ってしまう。
勝手な期待なんだけど、自分にできないことを応援することで共有できるのがプロレス。
私が心底応援した北斗晶のファンが作った垂れ幕には
「晶が命をかけ戦うなら、我ら北斗信者は命をかけて応援します」と書かれていたと思う。
これがお互い本気だったんだから、そりゃ熱く盛り上がるよね。
選手にとってもファンにとってもプロレスが趣味じゃなくて人生や夢だった時代が懐かしい…