いつもの道、見慣れた道、普段は通り過ぎるだけの小さな交差点を思い切って右折してみる。古めの住宅街らしく、道路はやや狭い。対向車に注意しつつ、ゆっくり進む。
喧騒から遠ざかり、道沿いの屋根は低くなり、その分青い空は広がって、畑が混じり庭があり樹木が茂り。歩道もないそこをゆっくりと歩く人、塀のネコ、外を見る犬。道路を横断したい素振りのネコ。
古い道らしく、不規則に曲がって、そのたびに新たな景色が目に新鮮に映る。おっとなにか工事中だ、ゆっくり避けて。病院からおばあちゃんが出てきた。向こうの曲がり角から対向車が見えてきた。
何度も通っている道からほんの少し離れただけで、知らない世界が広がっている。そこには確かに冒険のにおいがあった。
おつかいを済ませてすぐ帰っただけなんだけどね、もったいなかったという気がして仕方ない。あのネコは無事道路を渡ったのか、ネコの冒険ストーリーも気になるぜ。