陳列棚の前で考えた。「カナディアン」がつく言葉は何があるだろうか。少し考えて二つしか思い浮かばないと判明した。一つは「ロッキー」だ。
カナディアンロッキーは、北米の東部を縦に走るロッキー山脈のカナダ部分で、最高峰は富士山より200メートルばかり高く、世界遺産だか国立公園的なのになっていたはず。それ以上はよくわからない。
もう一つの「カナディアン」といえばもちろん「ウイスキー」だ。カナディアンウイスキーの代表的銘柄は「カナディアンクラブ」で、正直言うとそれしか知らない。もっとなにかあるんだろうか。
そう考えると「カナディアン」は残念な感じになっているとつくづく思う。日本での圧倒的な知名度の低さよ。もっとこう、なんかないのかな。少しかわいそうだ。よし私が少し協力しよう。というわけで、棚から「カナディアンクラブ」を手に取ってその他いろいろと一緒に買って家路についた。なにが何の協力になっているのかは自分でもよく分からないが。
夜更けにグラスを出して、寝酒に少し飲んでやろうとキャップ部分を握ってキュピピピと回し開け、グラスに注ごうとして初めて気が付いた。これは「カナディアンクラブ」じゃない。これは「ホワイトホース」だ!
一体どこで間違えたのか。ホワイトホースはスコッチだし、そもそもラベルの色が全く違う。見間違えたとは思えない。誰かがすり替えたのか、まさか超常現象か?
などと深く考えることなく、飲めればなんでもいい私はホワイトホースを寝酒にして過ごしているところ。カナディアンには申し訳ないと、少し思う。
そういえば昔の人気コミックの「筋肉マン」に、「カナディアンマン」という超人が描かれていたような気がするが、赤っぽい色で額に楓の葉っぱマークがあったということ以外、活躍したのかさえ覚えていない分からない。やっぱり「カナディアン」は冷遇されているなぁと思う。
カナダ自体にパンチ力がないとは、かわいそうでなかなか言いにくいぜ。でも心の中でこっそり応援している。次は必ず「カナディアンクラブ」だ。