私の数少ない経験では、ガイジンさんもカラオケがけっこう好きです。最初はおずおずとしてても、すぐに慣れてまた行きたくなる人が多い気がします。
問題があるとすれば曲で、英語ならけっこうたくさんあるけれど、母国語によっては歌える曲が日本語の歌ばかりになる可能性があります。
アニメやマンガなど日本の文化が好きで来日したガイジンさんは問題ありません。たいていなにか日本語の曲を知っています。その他の理由でやってきた人と初めてカラオケに行くことになったとき。日本語がまだカタコトなとき。
そういった日本初心者と一緒になったときは、ブルーハーツのリンダリンダが効きます。ノリがよくて分かりやすいメロディーとリズムで、まったく知らなくても一緒にシャウトできるのです。ガイジンパワーで盛り上がります(笑)
そんなカラオケの後日、リンダリンダの歌詞の意味を尋ねられて説明したことがあります。英語半分日本語半分でざっと説明したら、目から涙を流していたのでびっくりしました。なにか気に障ることを言ったかと慌てて声を掛けると、冒頭の「ドブネズミみたいに美しくなりたい」と言う言葉に感動したんだと。そのあとの歌詞もシンプルな言葉でメッセージが伝わって、とてもいい曲だとべた褒めでした。そんな彼女にブルーハーツとハイロウズの曲をいくつか勧めておきました。
その後もう一度だけ彼女とカラオケで一緒になったことがあります。そのとき彼女はこちらにウィンクしてから「情熱のバラ」を見事に歌いあげました。他にも演歌などいろいろ歌っていましたが、どうやら立派なカラオケ好きに成長していたようです。ついでに日本語もメキメキと上達していたみたい。
もう十年以上前の話です。彼女は今頃どうしているのか、津軽海峡冬景色をうまく歌えるようになったのか、彼女のことをときどき思い出してはまたそっと胸の中の想い出倉庫にしまっています。