わたしがこの度行くことに決めた

心療内科兼精神科はGoogle mapでも驚くほど評判が良く、さらには発達障害の診断も外部発注せずに院内で受診可能と言う珍しいクリニックでした。



以前精神科に行くことを決めた際には

「精神科の口コミは信じなくて良い。

患者は皆精神科に過度な期待を寄せるが期待値を得られることはなく評価は必然的に下がる」と聞かされていたため、評価が高い精神科があることに驚き。



とりあえず都合がついたため予約し、仕事の後に行ってみることにしました。


とても綺麗なクリニックで、潔癖症のわたしは内科などの医院に行くことは感染症が怖いのでそわそわしますが、精神科は比較的感染症が少ないように感じるため椅子に深く腰掛けて一安心。


カップルが隣で手を繋いで待っている。どちらが患者なのでしょうか。


予約してあったので比較的すぐに呼ばれて

事前に詳細なアンケートに答えたことを忘れて診察室へ。


女医さんが座っており、わたしの後から筆記係のような方が入室し、女医さんの向こう側に着席する。


名前を伝えて状況を伝えようとすると



『これは…

これだけ色々経験するのも大変でしたね。』



もうわたしのアンケート回答を5回は読み込んだ風の声色で

カウンセラーによくある、「シンパシーゴリ押し」の感情寄り添い用の慰め声ではなく世間やわたしの過去を端的に事実として評価する反応。


(この女医さんはわたしが自閉症ぶったり病んだりした風を見せなくても良いのだ)と直感的に感じたわたしは早口に続ける。



「前に大学病院に通っていた時は、過去の通知書かわたしを知る人の証言がないと診断はできないと言われました。


当時は比較的仕事をまともにできていたこともあり

診断しなくてもいいと言う判断も下っていましたが

最近入った会社で改めて社会不適合を思い知らされて、やはり診断はもらわないと生活ができないと思い直し…」



彼女は、わたしがわたしほど自分の言葉で過去に起きたことや自分の性質を言語化できるのであれば他者の証言は不要と言い、自閉症の判断要素にもなるWAIS、MSPA、CAARSを受けてみるといいと案内してくれました。



『もっとも、CAARS(ADHD評価)は不要かもしれないけど、まとめて受ける人も多いので受けてみたらどうですか?』



わたしは、自覚のあるADHDの気はとても薄い。

ASDの性質が極めて強いため、過集中、緻密な計画、細部までのこだわりを発揮したいのに強迫概念や不安から様々なことに手をつけてしまいコントロールができなくなり、集中力が切れた時にADHDのような状態になる、だけだと思っている。


だけどASDはみなADHDの性質を持っているとも言うのでぜひそちらもということで3つの検査を受けることにしました。



 CAARS

C.K etihC onners, P h.D.D rew Erhardt, Ph.D., & Elizabeth Sparrow, Ph.D.原著/中村和彦監修染木史緒・大西将史


いわゆるADHDの症状がどれだけ日常的に発生しているか評価するための質問集。計66万で15分程度での全量回答。

残り二つの検査が2時間と長いのに反してADHD評価のみ短いのも納得と言えたところ。


いつも通り「長く座っているのは苦痛ですか」

「体の細部をそわそわと動かしますか」

「他人の話を遮りますか」

「計画ができない」「作業にとりかかれない」

「会議を離席することが多いか」

など何百回と答えた気がする質問集、ですが


英語が原文であるため、日本語訳が非常に不自然で、何よりそれが気になる。

濁点がなかったり「つ」が大きかったり

それが気になってずっと問題文を訂正していました。


文句を言いながら15分きっちり使い切り

意図する回答になっていたのかは不明ながら検査を終えました。

検査結果はWAIS, MSPAと同時の3週間後以降にいただけるそうです。


IQテスト、そして知能指数の分野ごとのばらつきを評価する検査であるWAIS、自閉症の判断基準にもなるMSPAの検査は臨床心理士の同席が必要なためだいぶ先の予約を取らねばならず、来年1月以降の検査になりそうです。


そして結果を受け取るのもまたその数週間後ということで検査一式だけでも数ヶ月単位のプロセスですね。


MSPAにあたっては当人とあわせて、「わたしの過去を知る人」のアンケート回答も必要とのことで、来月頭にまずは母にアンケート回答を求めに行こうと思っています。




ところで


CAARSの質問内容に関連する部分での気づきがあり


「手足をそわそわと動かしていることが多い」かと聞かれると「そんなことはない」と回答するのですが


わたしは医師との問診の最中ずっと手の指の皮を引っ掻いていました。


途中で気がついたのか、質問に回答している時に気がついたのか、あとで指が痛くなって気がついたのかは思い出せませんが

あ、わたし、手足をそわそわとさせているのかもしれない、とふと思ったり。


小学校では授業中話を聞きながらずっと、それはそれはずっと指の毛を抜いていたものですから先生にひどく叱られて

常にテストはほぼ満点であったにも関わらず「素行の悪さ」に、評価をしてもらえることもありませんでした。


あれはADHDの症状だったのか…?

しかしわたしは席を立つこともなければ

じっとしていることが難しいわけでもないので

結局明確な定義についてはわからないままです。



こういったことが、1人部屋の中で文面と向き合っていると回答できない。

自覚がない症状もあります。



だからこそ臨床心理士と行う二つの検査はなお楽しみで、緊張もしますし、体力をつけて臨もうという気持ちが奮い立ちます。


そんなところで、今回はADHD評価検査であるCAARSについてでした。

結果については来年年明けまでご報告できませんが、また母にMSPAのアンケートを回答してもらったら母から見たわたしの挙動について投稿できたらと思います。