おいらが、関西から関東へ移住する日の朝。
早朝の出発だったので、
駅へと向かう道でも、すれ違う人など誰もいない。
ただ横を、数台の車が通りすぎるばかり。
駅までの道のりを半分ほど過ぎただろうか、
小学校の入り口近くにある歩道橋の足元に、
段ボール箱が置いてあるのが見えた。
歩を進めると、
捨て犬か猫か、なにやら動物が入っているのが見える。
箱にも「お願いします」か何か書かれている。
また、どこかのだらしない飼い主の仕業か。
こうだからペットってさ・・・
??
おまえさん、一体どうしたんだい??
あ、捨てタヌキだ。
大学生の頃、バイト終わりで買える深夜に
家の近所の空き地の草むらで、
ガサガサとビニール袋を漁る動物がいたから、
なんだ犬か、と思ったらタヌキだった、
以来のご対面。
幾ら近づいても、箱の中でじっとしてるなんて、
車にでも轢かれてどこか怪我したのかな。
そんなつぶらな目で見られても、
おいちゃんはこれから、東京へ旅立つんだよ。
ごめんね、ご飯も持ってなくて・・・。
後ろ髪引かれる思いでその場を離れる。
そんな旅立ちの朝でした。
あの捨てタヌキは無事に暮らしているかな、と時々思い出します。
