NECは電子マネーや携帯クレジットなどの電子決済サービスで使う読み取り装置で、「スイカ」や「iD」など主要な6つの電子決済に1台で対応できる共用端末を開発した。まずローソンが11月から店舗への導入を始める。電子決済はここ数年利用件数が増加しているが、運営会社によって端末が異なるため共用端末の開発が課題だった。共用端末の実用化で、電子決済の普及に弾みがつきそうだ。
開発したのは、ソニーの非接触ICカード技術「フェリカ」を使う電子決済サービスに対応した端末。電子マネーでは東日本旅客鉄道(JR東日本)が運営するスイカなど2種類、携帯クレジットではNTTドコモのiDなど4種類の計6種類に対応する。6種類合計の契約数はのべ3700万件を超えるもよう。
ローソンは新端末を約1万8000台導入する計画のほか、サークルKサンクスも2007年秋から同端末約1万4000台を導入の見込み。1台の価格は約15万円で、単一の電子決済サービスに対応した機器とほぼ同等にする方針。
[2006年9月27日/日本経済新聞 朝刊]