実在しない世界、フィクションでもマンガというのは特に科学的検証は難しい。
 「マンガみたいだ」というように、とんでもないことも可能だからである。

 ワンピースはとんでもない設定のマンガだ。
 悪魔の実シリーズは特に非現実的である。
 科学的には分析できるはずもない。

 こういう場合は、その世界の科学を持ち出さないといけない。
 悪魔の実は実在し、それを食べると特殊な能力を得る代わりに水に嫌われカナヅチになるのである。
 そうなんだから仕方がない。

 
 悪魔の実については今後言及されるらしい。
 同じ悪魔の実は存在しない。
 これは同時には、ということである。

 過去に同じ実があった。
 それは本にまとめられている。
 恐らく、食べた者が死ぬと、その実がまた存在できるようになるのだろう。

 あるいは、取り出すことも可能になるのかもしれない。
 黒ひげ(ティーチ)は白ひげからグラグラの実の能力を奪った。
 これは実として取り出す術(すべ)を知っていたのかもしれない。

 このあたりも後に明らかになるだろう。
 そうであれば、サンジも念願のスケスケの実を手に入れられるかもしれない。
 ナミやロビンに阻止されそうだが・・・

 
 一番の謎は地球(彼らの住む星だが)の構造である。
 レッドラインと呼ばれる陸地が1周している。
 それに直交するようにグランドラインというカームベルトに挟まれた海域がある。
 このふたつによって4つの海に分けられ、イーストブルー、サウスブルー、ノースブルー、ウエストブルーが存在し、それぞれに島国があり、かつ複雑な海流がある。
 レッドラインがあるのにカームベルトがあってと、かなり理解しがたい構造となっている。
 まあ、空にも人が住んでいるくらいだから、そうなのだと思うしかないのだが。

 食べ物は地球と同じようである。
 しかも1日は24時間なのだ。
 ほぼ地球と生活は同じで、みかんもコーラもあるし、救急絆創膏も各種サイズがある。

 大陸がなぜ海をまっぷたつにしているのか。
 グランドラインを挟むようにカームベルトあることから、グランドラインは赤道なのではないかと考えられる。
 そうでなければ一定方向にカームベルトが存在できないだろう。
 ならばなぜ直交してレッドラインがあるのだろうか。
 自転や潮汐力もあるだろうに、子午線方向のみに惑星を1周しているのはかなり不自然である。
 もしかしたら、何かの力でそういう構造になっているのかもしれない。
 このレッドラインが分断されると、海流が変化し、気象や生態系に影響が出る。
 単なる設定かもしれないし、今後の鍵なのかもしれない。

 
 グランドラインに入るにはふたつの方法がある。
 カームベルトを突っ切るか、ある山に登る海流に乗って入るかだ。
 カームベルトには大型の海王類が住み、かつ無風(凪)であるため普通の帆船は航行できないのである。
 船底に海楼石を貼り詰め、風以外の動力(あるいは生物に曳かせ)によって航行することは可能である。
 つまり普通はルフィーたちのように山から入るしかない。

 困ったことに、その山以外に入る方法が判らない。
 出る方法も判らない。
 しかし、グランドラインに入って出てきた者も大勢いる。
 カームベルトを越えたのかもしれない。

 
 今後のポイントになってくるのが覇気だ。
 覇気というのは誰しもが持っているものである。
 しかし、それには気づかない者も多い。
 覇気にはふたつある。
 ひとつは見聞色、もうひとつは武装色。
 見聞色は相手の力をより強く感じる力で、視界に入らない敵の位置や数、あるいは相手が次にどう行動しようとしているかも判るようになる。
 武装色は見えない鎧のようなもので、これを使うと能力者であっても実体としてとらえることができ、かつ物に対しても纏わせることが可能である。
 これに加え稀に覇王色の覇気を持った者もいる。
 これはコントロールできても鍛え上げることはできない。
 相手を威圧する力で、これだけで敵を倒すことも可能である。

 ルフィーは2年をかけ、これらを鍛えることになる。

 
 最後は黒ひげ(ティーチ)についてである。
 黒ひげは異形だという。
 ネットでは歯の抜け方の描写と海賊マーク(髑髏が3つ)から3頭のいわばケルベロス説が有力である。
 だが、ケルベロスではない気がする。
 既に(作り物だが)出てきているからで、関連はないが、何となく面白くないからである。
 根拠など微塵もないが。

 最初に想像したのは映画「トータルリコール」のクワトー(ミュータント)である。
 ふたつの身体だが、片方が活動するときは他方が眠る。
 黒ひげの腹には何もないので違うかもしれない。

 の実はひとりにひとつだということ、そのひとりというのが、脳(頭)なのか心臓なのかが話題となっている。
 脳ではないだろう。
 白ひげは頭を半分無くしても動いているのだから、脳の構造自体が違うかもしれない。
 ブルック(骸骨)には脳がない(トーンダイアルを収納している)が、悪魔の実の能力はまだ有効である。(単なるカナヅチ)
 食事をするのだから胃はあるようなので、心臓もあるかもしれないが。

 心臓が複数あったとして、他人にそれが異形だと判るだろうか。
 自分から教えない限り判らないだろうし、そういうことは(黒ひげの性格から)教えないように思う。
 つまり、見た目で判る異形でなければならない。

 そこで思いつくのが三面仏像(阿修羅)である。
 頭ではなく、顔が3つということだ。
 悪魔の実は口から食べるのだから、口が違えば別の悪魔の実も食べられるのかもしれない。
 食べるというのはひとつの儀式に過ぎず、口にしたことで能力を得るのではないだろうか。

 そう考えると黒ひげの海賊旗は三頭ではなく、三面に思えてくる。
 3つが正面を向くケルベロスタイプではなく、阿修羅タイプの側面を向いているのである。

 モックタウンで黒ひげに会った時のことだ。
 「あいつじゃねェ」「あいつらだ」とルフィーとゾロが言う。
 何の気配を感じたのだろうか。
 息(口が3つだとして)ではないだろうか。
 息が複数聞こえたというのが最も一番しっくりくるだろう。

 ということで当研究所としては3面説である。

追記
 えらいことを忘れていた。
 グランドラインの新技術で、「」に「イヌイヌの実、タイプ・ダックスフンド」を食べさせて、ちゃんと犬のように動いている。
 銃には脳もなければ心臓も胃もない。
 神経系も循環器系も消化器系もないのだから、どうやっているのか謎である。
 しかし、どこから食べさせたのだろう。
 多分、口になっているところが食べさせた場所なのだとは思うが・・・