ナポリタン・スパゲッティを最後に食べたのはたぶん30年くらい前。JR国分寺駅近くのビルの2階の軽食屋さんで食べた。そのころすでにボロネーズ、カルボーナーラ、ボンゴレ・アリオリ、といった言葉は日本で普通に流通し始めていて、流行に敏感な人は家庭でオリーブオイルも使い始めていたのではないかしら。喫茶店や軽食屋さんからのメニューからそのナポリタンという表記が消えていったのもその頃かな。

 

ところで、なんちゃってグルテンフリー実践者はきょうのランチを「モロヘイヤ玄米パスタ」を使って、なんとその遠い記憶のナポリタンスパゲッティが作れないかと考えた。

冷蔵庫の野菜室をまず覗いた。ピーマンがある。しめじがある。ニンニクも。玉葱は常備なので問題無し。冷蔵庫の上部、いわゆる冷蔵庫の本体のドアを開ける。ラッキー。ハムではないけどウインナーソーセージ見っけ。

完璧だ。だがソースはいったいどうすればよいのだ。あれれ?あります、あります。ケチャップ(そうとう古いけど)、トンカツソースも。

では、もう逡巡する理由などない。ナポリタンめざしてまっしぐら。

待て待て、だが使うパスタは「モロヘイヤ玄米パスタ」だ。普通の小麦原料のパスタではない。なにかほかに必要なものはないか。

我が家のベランダですくすく育った赤トウガラシ君がすぐさま名乗りを上げた。辛みは必要でしょ。ナポリタンに果たして辛みがあったのか。まあその忠告を無視する理由もないので採用。

というわけで写真がないのが大変申し訳ないが、とてもとてもおいしい、ちょっとアラビアータしたナポリタンスパゲッティをランチで食べた。こんな誰にとってもの小さな幸せがいつまでも続くことを願いつつ。