最近、
垣谷美雨さんの小説に色々ハマっていました。
どれを読んでも面白いのですが、
なかでもおすすめしたいのがこれ
『生きててどうもすみません』
という副題も大層気に入っています
小説の中で
日本では70歳死亡法案が可決され、
二年後より施行されることになります。
いま68歳の人はあと2年しか生きられません。
私だと今57才なので、あと13年生きられます。
80才の人は、法が施行され次第、死ななくてはなりません。
いくつかある安楽死の方法からチョイスできます♪
この法案のもと、
或る家族のそれぞれの視点で話が展開されていきます。
家族構成は、
主役である嫁を中心に、
夫、姑、息子、娘(家を出て独立している)。
嫁は同居の我儘な姑を
在宅でひとり10年も介護しています。
姑は他人を家に入れるのが嫌いで
ヘルパーさんも頼めず、
デイサービスに行くのも拒否。
キレない嫁ですが、
心の中はどろどろ
法案の可決により『あと二年の辛抱』と心が救われます
姑には姑の思いがあります。
結婚した実の娘たちは自分の財産にしか興味が無く、姑の心は孤独です。
あと二年しか生きられないし
息子は高学歴で一流企業に就職し、挫折して自主退職したあと就職活動をしていましたが、うまくいかず今は家に引きこもっています。
次に勤める会社も一流でないと親は納得しないだろうな、という思いが息子を苦しめています。
でも現実は厳しく一流会社に居たからといって、二流会社にも受かりません。
どの面接もうまくいかないのです。
娘は介護職に就き、家をでて働いています。
介護に疲れ切羽詰まった母から
『仕事を辞めて介護を手伝ってほしい』
と言われますが、
『そうはいかない』と拒否します。
母親が大変なことは想像できましたが、
手伝おうともしませんでした。
夫は早期退職が目の前です。
そして、妻が苦しんでいることに全く気付いていません。
それどころか
『いままで会社勤めが大変だったから、三ヶ月間友人と海外を旅するよ』
と言います。
この辺りから、
だんだん嫁の心が崩壊し行動を起こします。
最後はホッとする小説です。
なんとかなるもんなんだね、ひとって変われるね、と思えます。
ハッピーハッピーです
それぞれが、自分自身の力と回りの助言で道を切り開いていきます。(*゚ー゚)
そうそう
70才死亡法案について、
小説内でテレビ討論会が行われるのですが、
若者対年金暮らしのじいさまの感覚のズレがやたら面白い。
そしてこのテレビを毎回楽しみにしているのが
引きこもりの息子。
ウケル~
もう一個余談。
介護職の娘には、職場に好きな人がいます。
彼には寝たきりとなった祖母が居ます。
祖母には食べる楽しみすら残されていなくて、
二年後の法案施行を待っています
娘と彼が介護職について話すシーンがあります。
『介護の仕事って高い給料を貰わないと割に合わない。
介護の資格って本来は最難関であるべき。
寛大であること、老人に礼儀正しく、ある程度の医学知識が必要、理学療法の知識も必要、栄養学も必要、数え上げからキリがない』
(原文のままではありません)
確かにね!
色々考えさせられる小説でした。
( ノ_ _)ノ
さて、先日ですが、
大阪の御堂筋線江坂駅そばにある、
江坂公園にいきました。
新緑がとても綺麗でした。
別の日に、スタバで食べたオレンジがのったレアチーズケーキ
めちゃめちゃ美味しかったですぅ
少しファンタジーチックにしましたが、
最近作った羊毛フェルトのマスコット見てください。
腕が上がったと自慢しています
本日も長々とお読みいただき、
誠にありがとうございました。
(^人^)