あるショップで、

バナナの叩き売り状態で

日毎

値段が下がったいく仔









やがて

通りすがりの人が

不思議な雰囲気の仔をみつけた




一番端っこのその仔は、

何度も何度もガラスの向こうにいる

人に

お腹が空いたよ

のどが渇いたよ

と、ガラス越しに

鳴きもせす

暴れもせず

訴えように見つめてた





ガラスの向こうには、使い古された段ボールがあり

飛び上がって、外に出たがる

パピヨンの耳が

見え隠れしてた


その段ボールを蹴り

うるさい!!

と、段ボールをガムテープで蓋をし始めたスタッフ。


誰かが


そのパピヨンちゃん

繁殖犬にされるのですか?

と、聞いていた。



……無言……

それが、答えを導き出していた



ある日

もう限界値!!

その文字を数字をみた時に


今、そこに生きて、無表情に諦めている

仔を抱きしめた








初めて

真新しい段ボール📦の中で

車に乗った仔の行き先は



繁殖場ではない




新しい何かが始まる

希望を知った日





僅か2キロにも満たないその仔は、

その日

210日のケージからの解放からか

お姉さんの

白いスカートを鮮血で染めた……



そんな事を思い出した

何もない一日






明日へと繋がる日




2024.5.18


生命に

値段は無い