たった一本の杖

何の変哲もない杖

大丈夫だよ。

何もしないよ。  


何故

君たちは、この杖に怯えて逃げ回る?

杖は動かないよ。さぁ、大丈夫だから…


アッそうか……

風ちゃんがお外に居たころ、杖みたいな棒を振り回され追いかけ廻され

叩かれもしたね(´Д⊂グスン


細めも三毛姉さんも

産まれてから5年間お外で生きてきたから、風ちゃんと同じ目にあってたよね。

マンションの管理人が、細めたちを追いかけてたのを見たお姉さんは、それから、絶対、その管理人とは話をしなくなったよ。

凄く怒ってね。


ごめんねm(_ _)m


お母さん、この杖がないと何にも出来なくなった……

怖いよね(¯―¯٥)


m(_ _)mごめんm(_ _;)m


(毎日毎日毎日毎日、何年も何年も

一階にいる私は3階の経営者に呼ばれる。階段昇り降りが何年も続くと足が痛くて悲鳴を上げてた。だましだまし生活のため、昇り降りしたけれど、ついに限界。

私に用事あるなら内線電話にしてください

足が痛くて辛いです。 と、直談判して、階段降りてる途中

足の膝裏が

ボキッって音がして激痛のまま、動けなくなり今日に至る)


ごめんね。

この杖が、今のお母さんを支えてくれてるんだよ。

君たちには、思い出したく無いトラウマかもしれないけど。



凶器にもなる杖

でも

介助にもなるんだよ。


⭐⭐⭐⭐⭐⭐

私も

この子達の杖になろう


貧しくても、この子達の支えになろう


私の使命は

私が傷つくことで改めて気付かされた⭐⭐⭐⭐⭐


人間に生まれ人間として死にゆく運命の中に、この子達がいてもいいのでは?



ずっと野良猫だったから

狭い不自由な家に入れてしまったことが

幸せかどうかなんて解らない。


ストレスで、皮膚病になり、バリカンで毛玉取り、怖い思いもたくさんしたね。

お母さんのこと、きっと嫌いだし怒ってるよね。


でも

もう君たちが生きていく場所は無い。

緑は全て無くなり、雨露凌ぐ軒先もなく、家は壊され、ベランダからみる風景は、人間のエゴで満ち溢れている。


娘が一言

ストレスだって皮膚病だって、この子達を生かすと決めた道を進むしかないよ。


この子達の杖になろう。

宇宙で一番

おぞましい生物の人間の仲間だけど

杖になろう…