夢枕獏さんの原作小説を元に谷口ジローさんの作画によって漫画化されたものを、フランス制作でアニメ化したということで興味深く見ました。
①2022年公開
②フランス
③深町誠:堀内賢雄、羽生丈二:大塚明夫(※敬称略)
④カトマンズで現地取材をしていたカメラマンの深町は、日本への電話中に現地の男から、「エベレストで拾ったジョージ・マロリーのカメラを買わないか?」と言われ一旦はあしらう。が、気になって男の後を追うとそこには登山家の羽生丈二の姿が。彼は男からカメラを奪い…
⑤☆3つ。登山や登山家に1ミリも興味が湧かない者にとっては、かなり地味な作品となりそう。主軸の、『マロニーのカメラのフィルムに何が写っているのか』が気になって一応最後まで見ることは出来たが、最終的な感想としては「で?」となる。
…と、語の筋にだけ焦点を当てればそういう感想にはなるけれど、実力を競って危険な山に挑む登山家独特の世界や、登山中に訪れる諸々の危機などが、アニメーションとは言えどリアルに描かれていて、ハラハラ息を飲んだ。
登山家の羽生丈二を通して、登山に魅入られた男の人生を垣間見ることが出来る。そこにはバディを組んだ場合、どちらかが滑落した時の究極の選択や、自分独りで登った場合に滑落したらどうなるのかなど、過酷な現状を目にしていろいろと考えさせられる。
⑥フランスのアニメーションだが、景色は絵画のように綺麗で、人物や動きはかなりリアルに描かれている。
日本のアニメに見慣れていると、この作品では三人称的な目線で一貫して淡々と描かれているので、人物との間に距離があり、若干物足りなさを感じるかもしれない。
エベレストの登頂風景だけでなく、深町が一旦帰国した時の日本の風景や、羽生の過去を調査した時に見えてくる昭和の日本風景なども見ることが出来る。(が、結構説明不足なので、時代を把握するのが難しい)
ジョージ・マロリーという人物は実在する人物で、「最初にエベレスト登頂を果たしたのか?」は本当に登山界の謎らしい(※Wikiより)
日本人キャストによる実写邦画も存在する。(深町役は岡田准一、羽生役は阿部寛)
まさにメディアミックス!! どれかにはハマるかもしれない!