ワクチンについてこんなニュースがありました。
新型コロナウイルスのワクチンを巡り、厚生労働省は15日、若い男性には米モデルナ製を接種後、心筋炎などの症状が出る割合が高いとして注意喚起することを決めた。
そして、10月15日厚生労働省から「心筋炎・心膜炎の報告について」最新情報が出ました。
そこで、「心筋炎・心膜炎の報告について」を見ながら検証してみました。
10代、20代男性の心筋炎関連症の値が赤字になっているので、そこをピックアップしてみました。
発表された数字とその値についての比較を載せてみます。
10月3日時点のファイザーワクチン接種者数
20代男性・1回目、2回目合計=3,476,500人
10月3日時点のモデルナワクチン接種者数
10代男性・1回目、2回目合計=707,338人
20代男性・1回目、2回目合計=3,168,818人
2021年10月3日までのファイザー社の結果報告ですが、男性20-29歳のところは赤字で書かれています。
このグラフの数値で赤字のところを書き出します。
1回目、2回目接種合計
20代の男性の心筋炎関連疑いは5.75人/100万回
20代の男性の心筋炎関連疑いは9.62人/100万人
2回目接種後
20代の男性の心筋炎関連疑いは10.74人/100万回
2021年10月3日までのモデルナ社の結果報告ですが、こちらも男性20-29歳のところは赤字になっていました。
1回目、2回目接種合計
10代の男性の心筋炎関連疑いは18.38人/100万回
10代の男性の心筋炎関連疑いは28.83人/100万人
2回目接種後
10代の男性の心筋炎関連疑いは43.21人/100万回
1回目、2回目接種合計
20代の男性の心筋炎関連疑いは14.83人/100万回
20代の男性の心筋炎関連疑いは25.65人/100万人
2回目接種後
20代の男性の心筋炎関連疑いは31.48人/100万回
ここで問題なのは、100万回、10万人あたりの数値は解るのですが、実数が分かりません。
ですので、現在何人の20代男性が心筋炎になっているのか分かりません。
1回目、2回目合計の100万人あたりの人数から逆算してみました。
ファイザー
接種者=3,476,500人 ÷ 1,000,000 = 3.4765 x 9.62人 ≒ 33人
ファイザーのワクチンを20代男性が全員接種した場合の想定される値は
6,540,000人 ÷ 1,000,000 = 6.54 x 9.62人 ≒ 63人
モデルナ10代
接種者=707,338人 ÷ 1,000,000 = 0.71 x 28.83人 ≒ 20人
モデルナのワクチンを10代男性が全員接種した場合の想定される値は
5,630,000人 ÷ 1,000,000 = 5.93 x 28.83人 ≒ 171人
モデルナ20代
接種者=3,168,818人 ÷ 1,000,000 = 3.1688 x 25.65人 ≒ 81人
モデルナのワクチンを20代男性が全員接種した場合の想定される値は
6,540,000人 ÷ 1,000,000 = 6.54 x 25.65人 ≒ 168人
2回目接種後は回数なので、人数に換算して計算すると
ファイザー
接種者=3,476,500人 ÷ 1,000,000 = 3.4765 x 17.97人 ≒ 62人
9.62÷5.75x10.74≒17.97
ファイザーのワクチンを20代男性が全員接種した場合の想定される値は
6,540,000人 ÷ 1,000,000 = 6.54 x 17.97人 ≒ 118人
モデルナ10代
接種者=707,338人 ÷ 1,000,000 = 0.71 x 67.777人 ≒ 48人
28.83÷18.38x43.21≒67.777
モデルナのワクチンを10代男性が全員接種した場合の想定される値は
5,630,000人 ÷ 1,000,000 = 5.93 x 67.777人 ≒ 402人
モデルナ20代
接種者=3,168,818人 ÷ 1,000,000 = 3.1688 x 54.45人 ≒ 173人
25.65÷14.83x31.48≒54.45
モデルナのワクチンを20代男性が全員接種した場合の想定される値は
6,540,000人 ÷ 1,000,000 = 6.54 x 54.45人 ≒ 356人
10代男性の陽性者数は93,551人
10代男性の陽性者率は1.662%
20代男性の陽性者数は228,449人
20代男性の陽性者率は3.493%
人 口 推 計
- 2021年(令和3年) 1 月 報 -
10代男性の人口は5,630,000人
20代男性の人口は6,540,000人
グラフを見るとワクチン接種した方が数値が小さく見えるのですが・・・・。
このグラフを見るとき、注意しなければならない事があります。A、B、C、Dは10代と20代のグラフですが、Eは15~40歳未満となっています。Fは12歳~17歳となっています。
比較に使われている数値は年代が異なります。
接種者、未接種者の分母がわかりません。
感染率も考慮する必要があります。
これでは、データとして適正と言えませんね。
新型コロナに感染した時の心筋炎リスクと、ワクチンによる心筋炎リスクを比較したかったのですが、データが揃えられず比較出来ませんでした。
ただ、10代の感染者数はそれほど多いと思えませんし、モデルナのワクチンでは、20代より更にリスクが高く感じますね。
10代、20代の人達にワクチン接種を進めるのはどうかと思われます。
「心筋炎・心膜炎の報告について」によると
P35に
心筋炎は心筋を主座とした炎症性疾患である。心膜まで炎症が及ぶと心膜心筋炎と呼ばれる。軽症例は確定診断が困難なために、我が国における発症率や死亡率の詳細は不明である。心筋炎のほとんどは無症候性 に、あるいは 他 疾患 に姿を変えて日常診療上現れて いる、その ような 認識が まず求められる。(中略)心筋炎は循環器疾患総体の中では発症頻度の少ない 疾病 に 属する。
とありました。
ワクチンに依る心筋炎関連症のリスクについて、もう少し情報が欲しいところですが現状ではここまででした。
報告書には様々な事が書かれていますので、一読することをお勧めします。mRNAワクチンについては、まだまだ解らないことは多いと思われます。接種者、未接種者共に、最新の情報に目を通しておいた方が良いと思います。
公表されている数値を見て、各自考えてみてください。