東京12チャンネル時代の国際プロレス | tsのブログ

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封印を解かれた、「国際プロレスアワー」の極秘資料。
2019年6月に購入、流 智美の著作「東京12チャンネル時代の国際プロレス」。

昭和プロレスファンの魂の故郷、国際プロレス。
三団体時代、老舗でありながら、新日本プロレス、全日本プロレスの後塵を排した団体。

テレビ局と国際プロレス間の思惑が離反し、軋轢と疑念が渦巻く。そして団体が崩壊する経過が細やかに綴られた本作。

放送開始当時は局のテコ入れもあり、AWAの帝王バーン・ガニア、人間風車"ビル・ロビンソン"等、豪華外国人選手が登場。
しかし経費節減、そしてエースのラッシャー木村と手のあう流血OK、反則上等の悪役外国人レスラーの巣窟へ。
栄えあるIWAワールド・シリーズも、放送当時の第6回では気違い犬"マッドドック・バション"を筆頭に、ナチの亡霊"クルト・フォン・ヘス"、荒熊ビッグジョン・クイン"等、他団体とは一線を画したメンバー。
そう、色んな意味で個性豊かなレスラー達が参戦。
ラッシャー木村からIWA王座を強奪した当時はまだら狼と呼ばれていた"上田馬之助"も度々登場。
最後迄、国際プロレスを見捨てる事なく参戦した外国人のエース、放浪の殺し屋"ジプシー・ジョー"。
そしてもう1人のエース、後期に登場した流血怪人"アレックス・スミルノフ"。
国際プロレスとしてはネームバリューのある、元WWWF王者の鉄腕"スーパースター・ビリー・グラハム"。
で、玉石混淆の国際プロレス。
当時のゴング誌での「二度と呼んでほしくない外国人レスラー」記事の常連、謎の中国人"チン・リー"。
国際プロレス、最後のシリーズ「ビッグ・サマー・シリーズ」のエース外国人、バニーガール(奥さん)を従えた侵略坊主"ジ・エンフォーサー"。
新日本プロレスに参戦し、坂口征二の北米ヘビー級選手権に挑戦するも無残なる惨敗。最弱の挑戦者との評価。
その半年後に国際プロレス参戦ではイメージが悪すぎた。

外国人レスラー以外にも問題多き国際プロレス。
集客力がある為、乱発される金網デスマッチ。
これも団体のイメージを低下。
系列局が少ない東京12チャンネル。所属選手の全国的な知名度を上げる為、他団体との交流。
しかし、これが裏目に出て、特に新日本プロレスとの交流は団体として致命的なダメージ。
放送当時にラッシャー木村と阿修羅 原のエース、世代交代があれば、国際プロレスは延命出来たのかも。
それは今や、夢物語。

東京12チャンネル時代の前半、大阪では放送されていなかった為、国際プロレスには思い入れ深し。