「なんで抵抗もせずに生きて帰ってきた?あいつとできていたんだろう?嘘をつくな!」とやる父親 | 天邪気

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適当に更新します。

会見して謝罪してもしなくても、安田氏へのバッシングは案の定やまないな。後藤さん殺害後とまるで同じだ。

ISのテロが酷かった時に某大学の講義で実践的な~とついた、向こうの人の感覚に近い教授からの講義を受けたが、突然襲撃されたとして【イスラム教徒のフリをしてイスラム教徒が知っている言葉を言う】ことで、撃ち殺されないというのを学んだ。

とはいえ、もう忘れてしまったが(ぉぃ、アッラーフアクバルに続いて何か覚えた記憶がある(苦笑)これがいえれば?貴方もイスラム教徒!的な。

テロリスト相手に嘘をつくことになるわけだが、自分を殺そうとしてくる相手にまで誠実を尽くす必要はなく、命を守って生き延びるにはそれもアリだという【実践的】な内容。

この手段を取ってでも生き延びるか、それとも殺されるのを選ぶかは当人次第と私は思う。そこに正誤はない。

女性がレイプ被害に遭いそうになった時、無理に抵抗すると絞殺されてしまう可能性があるから、まずは命を守ることが大事と考えて加害者を刺激せずに我慢する方法とほぼ同じといえる。

アメリカでは被害者がHIVウイルス罹患を恐れてレイプ犯にコンドームを渡したことについて、これを和姦だと最初されたが、自己防衛のためであって合意ではないということが認められた。

「生きて辱めを受けるくらいなら自害する」というような昔の武家の女や、戦前の、「生きて虜囚の辱めをうけず」という価値観とは真逆だが、今は命あってこその時代であって、これを否定するのはどうかしているだろう。

安田さんもほぼ間違いなく、拘束時に同じような方向から身を守っただろうと思われる。

イスラム教に改宗したのもその方向だといえる。イスラム教徒であれば殺されるリスクが下がるからだ。それが本意ではなく、強いストレスではあっても。

結果ストックホルム症候群が生じてもおかしくない。

ハンストもしたし、強い抗議もした。生きて返すか殺すかどちらかにしろとも言っただろう。

 

逆に、生きるためにフレンドリーに話しかけることで食べ物を得ようとして得たこともあったかもしれず(分からないが)、向こうの要求に合わせて行動したこともあっただろう(これも分からないが)。

 

長い人質生活において、何があったのか?これは分からない。

抗議して屈しないのと同時に、折れる時は折れて、とにかく悪い扱いをされないように、体力を温存するために、テロリストを刺激せずに自分の利を得て生きて帰還できるようにはしたはずだ。

ただしこれは私が想像する憶測であって、もし仮に彼がこういう行動を拘束時に取っていたとしても、後日出版するだろう本においてはもしかしたら詳しく語るかもしれないが、現時点では詳しくは語らないというか、語れないだろう。

今は一番酷い扱いを受けていた時のケースしか語れないだろう。

無理解な人間から、それこそ「人質ビジネスの片棒を担いでいる」「だからそんなに肌つやが良いのか、シリアに行け!日本から出て行け」だなんだのという批判を余計に受ける可能性があるから、彼は日本でも自分を守るために防衛する必要があるはずだ。

悲しいことだが。

安田さんのありようが、仮に自称愛国者から見て反日的な迷惑行動なり訳分からない言動であったとしても、それはレイプされそうになってもコンドームを渡した女性がやるのと同じ行動だと私は見ている。

そして今は、同胞のバッシングからも自分を守らないといけない。

安田さんを叩いてる人間は、レイプ被害に遭った娘に対して父親が「顔にあざ一つなく、なんで抵抗もせずに生きて帰ってきた?あいつとできていたんだろう?嘘をつくな!」とやるのと同じであって、私には理解できない。
 

監禁の心理:シリアで拘束の安田純平さん 3年ぶり解放(碓井真史) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/20181028-00102094/