コンドルズの本公演と、バットシェバに挟まれて、埋もれてしまいましたが ...、4/7(水)、近藤良平x坂東扇菊 「GENJI」 を観てきました。


4/6(火)・夜の公演は、4月につきものの歓送迎会の飲み会があって行けず、翌日の昼の公演を、例の如く、半休取って行きました。 飲み会はキャンセルできないで、半休取っちゃうのって、とんだ本末転倒ですが、なまじっかな仕事より飲み会のほうが大事だったりもするんですよね。 ^^;


会場は、池袋のあうるすぽっと。 確か、このブログを始めてから行くようになった劇場ですが、もう4回目くらい。 すっかりお馴染みの劇場になりました。 


内容は、源氏物語の葵の上の話を題材にしています。 源氏物語は、学生の時、古典の授業でさわりだけ読みましたが全然覚えてなくて、大和和紀先生の 「あさきゆめみし」 を所々読んだくらい。 なので、この話も、生霊が出てくる話だ位の予備知識です。 ^^;


数年前に、湯島聖堂でこの演目をやったのを観てますが、印象はずいぶん違いました。 前回は屋外だったからでしょうが、もっとダイナミックだったように記憶しています。 今回はずっと凝縮されていて、扇菊さんの舞も、近藤さんの踊りも非常に抑制され、ほんの少しの動作に色んな意味や情感が込められていたと思います。 ただ、私の理解力では、10分の1も分かってなかったような ...。 まだまだです。


特に印象的だったのは、オープニングの扇菊さん。 葵上の役ですが、もう死の直前で半分この世の人ではない感じで、すごーく怖かった。 でも、怖いけど美しくて、ぞわぞわしながら見入ってしまいました。 近藤さんは、光源氏のイメージはあまり重なりませんが、葵上の扇菊さんや、生霊の能の方と踊るとき、とても優しく寄り添うようなのが、新鮮で印象的でした。


それから、今回は能の方が参加していて、能の面をつけて踊るのを初めて生で観ました。 TV では見たこはとありましたが、生で見ると能の面が本当に生きているようで感激しました。 刻々と変わる(変わるように見える?)表情が実にイキイキとしていて、面をつけていると言うより、中世の日本人は本当にあんなだったんじゃないかと思えるほど。 伝統の凄さに触れた思いです。


色々深すぎて、正直あまりよく分かりませんでしたが、舞台上の空気感というか、時間の感覚と言うか、客席側とは明らかに違ってて、一瞬、源氏の時代に迷ったような感じ。 難しかったという疲労感を感じつつ、なぜか癒されました。