第六話の森野のメッセージからはじまる。
続いて、第七話の坂浦さんが森野に黒羽慧が『歪な十字架』模倣事件を担当していたのがあなたであることを知っていて、あの人何か隠していますということを伝えていたシーンに。
前回の第十話の新正さんが黒羽慧のことも調べていたようだというシーンになる。
久保碧(祷キララ)は胸に十字架が刺さった状態で殺されていた。慧は、ドアノブやインターフォンをハンカチで指紋を拭き取る。廊下には血液が落ちており、慧は踏むのだ。
慧は、スマホを草むらに放り投げて捨てしまうのだった。
ミコは、母親のお墓参りに行く。すると、母親が大好きだったら『締美屋』の大福が供えられていたのだ。
慧がお墓参りしていた場所は、お母さんのところだったのですね。
ミコは慧が小さい頃のことを思い出す。
慧は嫌なことがあるとキッチンの横の小さいスペースの場所で泣くようだ。お母さんが亡くなったのは、僕のせいだと思って泣いていた時のこと。
作家デビューした時に、俺の面倒ばっかり見てたからデビューするのに時間かかっちゃったんだよねと言っていたことも。
これからは俺が姉ちゃんを守るからと言ってくれたことも。
ミコは、お墓参りして思い出すのだった。
森野と樋口は、久保碧が住むアパートへ行く。
ドアは鍵がかかっておらず、森野がドアを開けると、碧の胸に十字架が刺さって殺されていたのを発見する。遺体の上には「腑抜けた警察組織の人間ども 8年前湯上幸を殺したのは私だ もう諦めたのか?」という犯行声明文があった。
久保碧という名は、ミコが書いた小説『歪な十字架』の中で、湯上幸の次に殺害される登場人物と同姓同名だった。
ミコは、久しぶりに締美屋に行く。お供えをみて大福が食べたくなったからだ。お店の人から、パクチー大福をおすすめするが、「今日はいつもの大福で」とお願いする。
お店の人から写真とサインをお願いされる。もう4枚も書いているようだ。
森野は、8年前にはこんな声明文がなかったことに何でだろう?と思うのだ。
樋口は「悔しかった…とかじゃないですか?」「8年前やったのは自分なのに、捕まったのは異口治。だから今回は、自分がやったってアピールしたくなったんじゃないですか?」と伝えるのだった。
慧の事務所には、警察がもう、はっていた。
ミコは森野から電話がかかってくる。
「慧さんがどこにいるのか?」を聞くのだ。
「ちょっと用があって連絡した」というのだ。
「慧だったら、今日、会うかもしんないよ。一緒にご飯食べようと思ってうちに呼んでんの」とミコは言うのだ。
樋口から、慧は事務所、自宅どこにもいないことを伝えられる。
森野はちょっと思い当たる場所があるから車出してと樋口にお願いするのだった。
ミコの家にやってきた、森野と樋口。
ミコが帰ってきて、そんな時間たたずにやってくるって、事件現場からミコの家は近いのか⁈
ミコは、大福、2種類を2個ずつ買っていたのか。
ミコの家を褒める森野。
親が残してくれたのという。
ミコの小説で建てた家ではなかったのね。
今日、ある女性が殺され、遺体で発見された話をはじめる森野。
被害者の名前は、久保碧。
ミコさんの小説『歪な十字架』で湯上幸の次に殺された人物と同姓同名です。
その女性の胸にも十字架が刺さっていました。
と伝えるのだった。
「8年前の事件と同じことが起きてるってこと?」とミコは聞き返すのだ。
「被害者は自宅の玄関付近で亡くなっていました。部屋の鍵は開いていて争った形跡もなく、おそらく犯人を部屋に入れようとしたとき刺されたんだと思います。つまり被害者は犯人に警戒心を持っていなかった。顔見知りの犯行の可能性が高いかと。」と樋口から説明される。
樋口はミコに、被害者の碧さんと写る慧の写真を見せる。
今朝11時に碧さんの携帯から慧さんへ送信があったというスクリーンショットを見せられるのだった。
死亡推定時刻は11時から11時半の間。その時間に慧さんと碧さんが接触した可能性があると説明するのだ。
死亡したのは11時から11時半で、11時にメールする。慧さんは碧さんの家近くの場所にいたのか⁈
「私たちは黒羽慧さんを容疑者として追っています。」と森野は伝えてくるのだ。
「何言ってんの?意味がわからない。」というミコ。
慧は、お姉ちゃんを守ると言っていて、そんなことをするような感じではないのだ。
「8年前の犯人が慧だっていうの?」というミコ。
「担当弁護士でもないのに、慧さんがそれを知っていることに違和感を覚えた私は樋口に慧さんのことを調べさせました。」と森野は言うのだ。
慧さんは異口と接見していたことがわかったこと。弁護士と受刑者の接見は警察といえども内容は聞くことができないこと。ただ、その接見が終わった後の異口はとても動揺した様子だったそうだと森野は話するのだ。
異口治が捕まった後も事件が終わった後も森野はこの事件の真相を調べ続けていたことを話しする。
プロファイリングしていくと、私なりに犯人像が見えてきましたと森野はいうのだ。
「執着性、完璧主義、歪んだ愛情。全て慧さんに当てはまりませんか?」とミコに伝えるのだ。
「これはあくまでも推測ですが…。ミコさんが小説に没頭すればするほど慧さんへの愛情は薄くなる。すると慧さんの中で自分より優先されている小説に対して嫉妬心が生まれる。それなら、あんな小説なくなればいいという思いから慧さんは模倣事件を起こしたんです」と話をするのだった。
ミコは、何言ってんの?そんなわけないでしょう。推測で物言わないでよ!と怒るのだった。
真相を突き止めるには慧さんと話さなければいけません。必ずあなたを頼ってきます。と森野は言うのだ。
慧に連絡を取ろうとするミコ。
慧さんはスマホを捨てていましたと伝える森野。「携帯の電源を切っても、警察が位置情報をつかめることを慧さんは知っているみたいですね」と森野は伝える。
慧を見つけるミコ。
嫌なことがあるといつも隠れるところにいたのだ。
慧が実家に帰ってきてすぐに、ミコも帰ってきたのだ。
ミコが不審な動きをしていることを察知する森野。森野も気がつくが、「本当に慧さんがどこにいるか知らないんですね?」と確認するのだ。
樋口は、「ここにいても時間を食うだけです。ミコさんをお連れして本庁に戻りましょう。」と森野に話をする。
「よろしいですか?捜査のご協力お願いします」とミコを連れていこうとする樋口。
隠れていた慧が出てくる。
「何で出てきちゃうの。」と言ってしまうミコ。
「俺はやっていません。話を聞いてください。」という慧。
「そうやって、また冤罪生みたいの?慧の疑いって状況証拠だけで物的証拠なんか何一つないじゃん。それで犯人って」というミコ。
樋口は、慧の靴を持ってくる。
碧さん殺害事件の犯人が残した痕跡がもう1つありました、と樋口は言うのだ。
「この靴、血がついてます。これが何よりの証拠です」と樋口はいうのだ。
「はめられたんだ」という慧。
「何者かに久保碧に会うように仕向けられたんです」と慧は話すのだ。
「数日前、事務所に封筒が届いてて…。開けたら久保碧という名前と住所が書かれた紙が入っていました。それを見た瞬間、何か胸騒ぎがして…。」と説明するのだ。それで、事件前に久保碧さんに会いに行ったんですね。
「今朝、本人からショートメールが来たんです。」と話す慧。
それで会いに行ったんですね。
「久保碧さんが死んでたんです。これが真実です。」と伝える。
「その話に証拠はあるんですか?誰が何のためにあなたをはめたんですか?あなたも弁護士なら分かるでしょう?そんな根拠のない話、誰も信用しきれないんですよ。」と熱く語る樋口。
「ちょっと待って。確認したいんだけど、久保碧の死亡推定時刻って何時だっけ?」と聞くミコ。
「午前11時から11時30分の間です。」と答える森野。
「そっか、やっぱり慧は犯人じゃないわ。だって、慧にはアリバイがあるから。」と話すミコ。
「ねえ、慧、今朝さ、うちのお墓参りに行ったでしょ?」と聞くミコ。
「何で知ってんの?」と答える慧。
私も行ってきたこと、買ったばかりの大福がお供えしてあったことを話す。
それをみて、めちゃくちゃ締美屋の大福食べたくなっちゃってわざわざ買いに行ったことを告げるのだ。
お店には慧のサインと写真も飾ってあった。
今朝、開店同時にきたことをお店の人に教えてもらったのだ。
締美屋から被害者の家までは90分以上はかかるらしい。どんなに急いでも被害者の家に辿りつくのは12時。死亡推定時刻には間に合わないと思うことを伝える。
「じゃあ、何で現場から逃げたんですか?犯人じゃなかったら逃げる必要ないでしょう」と樋口は言う。
「それは警察が信用できないからですよ。今回の事件が8年前のあの事件と関連があるなら逮捕されたら俺も冤罪で…」と慧は話をすると、「もうわかりました。あとは署で聞きます。いいですね?森野さん。」という樋口であった。
「大福屋の証言が取れないかぎり容疑者であることに違いありません」という樋口。
森野の携帯電話が鳴る。
「あっもしもし。お疲れ。いいよ入ってきて。うん」と携帯電話の相手に話をする森野。
えっ、人の家なのに入ってきていいの?鍵開いてるの?とツッコミたくなる。
「ご苦労さまでした。もう解決しました。」と話す森野。
「何言ってんの?」というミコ。
酒井が入ってくる。
「犯人が分かりました」と話をする森野。
「犯人が分かったって誰なんですか⁈」と聞く樋口。
「お前だよ」と森野のは樋口に話をする。
「樋口、俺も信じたくない」と森野は話をする。
「ただ、久保碧の殺人に関してずっと違和感を感じていたんです。」と森野は話をする。
「慧さんが犯人だという証拠が残りすぎというか。8年前、湯上幸を殺したときには、ほとんど証拠なんて残さなかった犯人が今度はこんなに。だから慧さんを犯人に仕立て上げようという意図を感じたんです。」と森野は話をする。
「ホントに俺を疑ってるんですか?」という樋口。
「あのとき、久保碧の殺害現場で声明文を見たとき、お前、こう言ったんだよ。」
《うーん…8年前はこんな声明文なかったのに何でだろう?》
《悔しかった…とかじゃないですか?》
《悔しかった?》
《あっいや…》《8年前やったのは自分なのに捕まったのは異口治》《だから今回は自分がやったってアピールしたくなったんじゃないですか?》
「それが何なんですか?」と聞く樋口。
「ねえ悔しいっておかしくない?」と聞くミコ。
「だって悔しいってことはさ失敗したってことでしょ。真犯人にとって何が失敗なの?逃げ切ったわけだし、冤罪だってラッキーでしょ。悔しいって、普通あり得ない発想だよ。」と話をするミコ。
「そうなんです。私は樋口がすぐさま悔しいと答えたことに引っ掛かったんです。」と森野も話す。
「いやいや、だから、それは…。」という樋口。
「もちろん、それだけでお前を犯人だと決め付けることはできない。ただ一度引っ掛かるとどうしても調べずにはいられなかったんです。」と森野は話をする。
「これを見てください。」と酒井は樋口の自宅の写真を見せる。
「久保碧の死亡推定時刻は午前11時から11時30分。樋口が私の前にやってきたのは12時10分。それまでに凶器のナイフをどこかに隠さなければいけない。一番安全なのは自宅。だから、酒井君に頼んだんです。」と森野は話をする。
「この部屋から血の付いたナイフが発見されました。鑑識に回したので結果もすぐに出ると思います」と酒井は話をする。
「じゃあ、これまで俺が疑われてたのは?」と慧は聞く。
「全て芝居です。樋口を1人にすると証拠を隠滅してしまう恐れがある。だから、それができないように、ずっと私のそばにいさせて時間稼ぎをしていたんです。」と森野は話をする。
「やっぱり、おかしいと思ったんだよな〜。だって明らかに慧のこと見つけてんのに見て見ぬふりして。」とミコは話をする。
樋口はおそらくと森野が話しはじめると、犯行当時のシーンが流れはじめた。
碧さんは樋口がやってきた時に、スマホを片手に持っていたんですね。碧さんのスマホを探さないで済んだんですね。
樋口は、碧の顔認証でスマホを開けていましたが、開くもんなんですね。
樋口は、慧さんの携帯電話を記憶していて、メッセージを送れたんですかね。慧さんが名刺渡したからって、碧さんは電話やメール登録しないと思うんですよね。
なんて、突っ込んでみたりして。
「お前がやったんだな?」と森野は樋口に確認する。
「はい、俺がやりました。」と答える樋口。
「樋口、森野に認めてほしかったんでしょ?」とミコは聞く。
「はい、認めてほしかったです。」と素直に答える樋口。
「森野さんと同じ部署に配属されてから、頼られたことなんて一度もなかった。何かもう、だんだん腹が立ってきて…。この人を見返したい、認められたいって思うようになったんですよね。」と樋口は話した。
「それで人、殺したの?」とミコは聞く。
「はい」と答える樋口。
「狂ってる」と慧は言う。
「森野さんでも暴けない事件を成功させたら、森野さんだって俺のことを認めるでしょう。だから、必死で考えたんですよ。どうやったら森野さんが悔しがるか。森野さんが唯一認めてるもの。それは…。ミコさんの小説でした。」と話す樋口。
ミコの小説をまねしたら面白いんじゃないかと思って、登場人物と同姓同名の人物を探しまくって、見つけたときは、めちゃくちゃテンションが上がった話をするのだった。
マイナスの要素で相手を認めさせようとする時のエネルギーの怖さを感じる。
憧れの人に認めてもらいたいのはわからないでもないが、そこまで執着しなくても、なんて思ってしまう。こういうのをみると、自分を大事にしているようで、大事にしていないと思ってしまう。
「森野さんが事件を解決できなかったら、俺の勝ち。ドキドキしたなぁ。」と高揚して話す樋口。
「本当は自首しようと思っていたんですよ。俺がやったことがわかんなかったら、森野さんだって認めようがないでしょう。なのにだよ…。あんなくそみたいなことが起こって。異口治の逮捕です。いや…湯上幸、あれ、警察トップの誰かの愛人だったんですよ。捜査が長引けばお偉いさんの不倫が表沙汰になっちゃうから、それをもみ消すために異口治を脅して供述させたんですよ。」と樋口は話す。
自分を正当化させているのがめちゃめちゃ怖い。
「坂浦君もかわいそうだよな。ホント警察って最悪ですよね。ああなったら俺も自首できなくなっちゃったし。」と話す樋口。
坂浦君かわいそうって同情するのだ。
自分が問題起こしたからという認識なし。
そして、警察って最悪ですよね、と大きな題材にすり替わっているのだ。
自分は自首しようと思っていたんですよ。俺は悪くないと言う思考。
「あれ以降、森野さんももう駄目駄目で。何かこっちもそういうテンションじゃなくなっちゃって。でもしばらくしてミコさんが来た。驚きました。ミコさんと出会ってから森野さんがまた、事件を解決するようになって、これなら、もしかしたら、8年前にできなかったことができるんじゃないからと思って。だから、今回は慧さんを巻き込んで新正にネタリークして写真まで撮ってもらって…。」と話をする樋口を、「もういいよ!」とミコは阻止した。
見破られるとはなぁ、あと少しで認めてもらえたのに。でも、「初めて森野さんが悔しい顔をしてくれたから満足です」と言うのだった。
めちゃくちゃ樋口って、怖い。
ミコは、慧を巻き込んでしまったことを謝る。
慧は、あの事件で姉ちゃんが苦しんでいたこと、見ててつらかった。姉ちゃんを苦しめるものは許せないから、何としても解決したいと思い調べていたのだ。いつかまた姉ちゃんが小説が書けることを願っており、異口さんが釈放されるまでこの事件は終わらせないという。
ミコも小説書くのやめないよ、もがき続けたら絶対にリスタートできるはずと慧に伝える。
パクチー大福、結局は買ってきたんですね。
異口さん釈放されて、息子のところへ会いに行く。
黒羽ミコ5年ぶりの新作、10ページ書いたようだ。
森野を取材しについて行くミコで終わった。
今まででてきた人の中から犯人なんだろうな、とは思っていたが、樋口でしたか。
矢本悠馬さんの演技、やばさ加減が上手かった。
毎度、つっこみたくなるドラマでしたが、笑えて面白かったです。
ついつい自分を正当化したくなってしまう時があるけど、気をつけなくっちゃって思うドラマでしたね。