あるビルのエレベーター内で、神奈川県議会議員の串鉄昭(三上市朗さん)が何者かによって射殺されていた。
 壁に「この男、10年前の剛谷トンネル崩落事故で多くの人間を殺した悪人の1人、法に代わり天誅を下す。令和のねずみ男」と記された声明文が貼られていた。

 森野はスマホで「女性 プレゼント」と打ち込み、検索をする。誰かにプレゼントを渡す予定があるのでかな?
 ミコからメッセージがくる。
「何かさ、県議会議員殺されたんでしょう?現場行かなくていいの?」
「あれ、神奈川でうちの管轄じゃないんですよ。」と森野は返信する。
シュンとした顔のスタンプが送られてきて
「その不謹慎さに慣れてきた自分が怖いです」と返事する森野。
「じゃあ次何か事件あったらよんでね」とミコは返事する。
あっちょっと待ってと「女性にプレゼント贈りたいんですけど、何がいいと思います?」と聞く森野。
とても前のりの「えっ⁈」のミコの返事に、「あっやっぱりいいです。嘘です、ごめんなさい」をする森野。

ミコ「誰誰?」
森野「何でもないです。何でもないです。いや、もういいです…。お疲れさまでした…。」
ミコに聞いたら、面倒くさくなってしまった。

そりゃそうでしょう、ミコに聞いたらこうなるって。森野はあまり女性にプレゼントを送ったりしたことがないのかな⁈誰に送るんでしょうかね、私もミコと同じく知りたくなる。


 大阪行きの高速バスの窓の下にスマホを置く新正誠(野村周平さん)。そして、新正は降りた。
 新正は、都内のホテルのホテルマンに扮して、鍋島建設社長の鍋鳥幸三(川瀬陽太さん)を殺害する。そこにも「令和のねずみ男」による犯行声明文を貼った。
 新正は、新幹線で新大阪へ。
 公衆電話から茜に電話。スマホをなくしてしまったので位置情報を調べてほしいとお願いするのだった。
 諸急交通バス大阪営業所にあることを指し示していたので伝える。新正は諸急交通バス大阪営業所に電話をし、スマホを取りに行った。

 鍋鳥殺人事件の現場にミコ登場。少し後に森野もやってくる。
 鍋鳥は、県議会議員の串鉄昭に多額の賄賂を贈り、工事を受注されるもかなり手抜き工事を行い崩落事故を引き起こした。しかも串鉄の力でもみ消され、その罪を問われることはなかったと噂されていた。噂で本当かどうかはわからないらしい。

「そういう汚いやつはね、いつか罰が当たるよ」とミコはいう。「まあ、当たってますけどね」とつっこむ森野。

 串鉄昭の殺害現場にも令和のねずみ男の張り紙があった。模倣犯を出さないようにするために令和のねずみ男についてはマスコミに情報は渡してないという。

 こういうことをする人間は、下手に世間が騒げば騒ぐほどまた調子に乗って似たようなことを繰り返するので流さないようにしているのだとの理由からだった。

「令和のねずみ男って、何でねずみ男にしたんだろ?」と疑問に思うミコ。

 私も思う。何でねずみ男なの⁈


 新正がやってきて、立ち入り禁止の場所に入ろうとする。「あなたたち警察は、事件の真実を隠蔽しようとしている。それを見過ごすわけにはいきません。私は真実を取材したいだけです。」と訴えるのだった。

「何で彼女(ミコ)は入れるんですか?私も取材、彼女も取材、何の差があるのでしょうか?私が納得いくように説明してください。」と聞く新正。

「私は正式な許可を得てここにいるんです。」と答えるミコ。

「別に正式じゃないですけどね」と小さな声で突っ込む森野。

「正式な許可を得るには、どこに話を通せばいいのでしょうか?教えてください」とたずねる新正。

「真面目〜。頭かって〜。頭、子泣きじじい?」というミコ。

「たぶんですけど、子泣きじじいって、石みたいにかたくなるじゃないですか。だから、頭が固いのを子泣きじじいで例えたんだと思います」と解説する森野。

鬼太郎つながりで子泣きじじいになったようだ。

「誰かが正確な報道をしないと鍋鳥幸三がただの被害者になるからです。」「鍋鳥は加害者です。彼の悪行は許されるべきではありません。正しくないことをしながら法に裁かれずにのうのうと生きている人間がいる。そんな人間は必ず誰かの恨みを買い、殺される。それを正しく伝えたいだけです。」と新正は言うのだ。

「どんなに理由があろうと殺しは駄目でしょ。悪人を殺したやつはまた悪人。ろくでもない人間だよ。」とミコは話す。

「手段はどうであれ令和のねずみ男にはそれなりの志があったはずですよ。」と新正はいう。

「ちょっとよろしいですか?どうして令和のねずみ男をご存じなんですか?マスコミにはその情報出してないはずですけど」と森野は聞く。

「私はジャーナリストですよ。それくらいの情報はつかんでます。」と新正はいう。

「令和のねずみ男を記事に書きたいか。でもそんなことしても令和のねずみ男さんは喜ばないと思いますよ。」とミコはいう。

「何ならバカにされると思いますよ」とまでいうのだ。


 新正の記事を調べる森野。

何か疑惑はあるけど裁かれてない権力者たちを糾弾する記事ばっか書いているらしい。

ミコは「正義感強い人なんだね」という。

「正義感強すぎるのは危険ですよ。たとえ正しくても自分は絶対に間違ってないっていう人間ほどたちが悪いですからね。」と森野はいう。

 ミコは、新正が令和のねずみ男なんじゃないかと疑う。


 森野は人に会う予定だったので、ミコにはそろそろ帰ってほしいようだ。

 めいの木原茜さん(松田るかさん)がやってきた。ミコは勝手にパパ活をしていると疑っていた。

 めいの誕生日プレゼントを考えていたようだった。めいの誕生日プレゼントに指輪を渡す森野。

 おじさんからの指輪って、何か気持ち悪いよと言われてしまう。

 ミコさんのアドバイスだったようだが、彼女に渡すのかと思ったから、指輪と言っただけのようだ。

一応アドバイスがあったんですね。

茜さんの方がおじさんに相談があるので会うことになったようだ。

 彼氏のことで相談したかったようだが、森野じゃ無理でしょうから私がとミコが前のめりになってしまい、大したことないからと相談するのをやめてしまい、帰っちゃうのだった。

 

 樋口から電話がくる。串鉄議員の事件を担当はさている神奈川県警の方々も来ての捜査会議をこれからするので参加するようにとの電話だった。


 ミコは茜ちゃんが歩いてくるのを見つける。横には新正がいたのだった。

 尾行するミコ。

 何度も森野に電話するが切られてしまった。

 森野は捜査会議にでていた。10年前の剛谷トンネル崩落事故に新正の両親が亡くなっていたことを知る。

 

 茜は新正の部屋でご飯する。

 新正は茜の話は上の空で聞いていない。

 別れようと唐突に言い出す。

 串鉄昭と鍋鳥幸三が2人とも殺されたけど、事件に関係してないよねと茜は確認する。関係あるわけないと答える。


 やっと森野と電話が繋がり、茜ちゃんの彼氏は新正であることを伝える。ミコはあれからずっと新正の家の近くを張り込みしていたようだ。人生初の張り込みをしていると森野に伝えるのだった。


 相手は殺人犯かもしれないから先に突入しておこうかと話す。迷わず突入してくださいと指示する森野。僕もすぐ駆けつけるんでと話をするのだった。


 茜ちゃんは、新正が突然別れようというのは、10年前の剛谷トンネル崩落事故の関係者を徹底的に糾弾しようとしていたから、今回の事件に関係して別れようと言っているのではと感じる。


 茜ちゃんに用事があって中に入れさせてとミコが新正の家にやってきた。

 森野から指輪を返してもらってくるようにと頼まれたと嘘をつくミコ。

 2人が偶然歩いているのを見かけて、2人が付き合っているなんてびっくりしちゃったと伝える。

 誠君のこと知ってるんですかと驚く茜ちゃん。  「知ってるっていうか、今日たまたま会って…ねっ?」と伝えるミコ。

「どこで会ったんですか?」とたずねる茜ちゃん。

「森野と一緒にある事件現場にいて、そこに取材で彼が来てたの」と伝えるミコ。

茜「事件現場って?」

ミコ「TOKYOプリマスホテル。もうニュースになっていると思うんだけど、そこで昨日、鍋鳥建設の社長が殺されちゃって。で、あのちんちくりんの刑事…。」

茜「今日の何時ごろですか?」

ミコ「何時ごろ?15時ごろ?」

茜「えっ?」

新正「あっその時間にはもう東京には戻ってたんだ。」

ミコ「ちょっと首突っ込んでもいいですか?東京に戻っていた?どこか出掛けていたんですか?言いにくいことですか?」

新正「いえ。私は昨日の夜9時発の高速バスで大阪に仕事へ向かいました。着いたのは朝5時ごろです。それなのに午後3時には東京に戻っていたわけですから、茜も驚いたんだと思います。」

ミコ「確かに早いですね。」

新正「別に遊びに行ったわけではありません。午前中に仕事が終わり、その後すぐ戻ってきた。ただそれだけです」

ミコ「なるほど、なるほど」

新正「ずいぶん刑事みたいな聞き方しますね。」

ミコ「あ〜最近ずっと刑事と一緒にいるから、そういう癖がついちゃったのかもしれない。あっあの殺害現場にずっと一緒にいたあのちんちくりんの刑事、あれ茜ちゃんのおじなの。」「人と話をしているときに腕を組むというのは、相手を警戒しているサインなんです。何か警戒してますか?」

新正「別に警戒なんか…。」

ミコ「そういえばあなたの書いた記事読みました。すごいですね、黒い噂のあった権力者たちを糾弾しまくってる。ホントに正義感強いんですね。」

新正「あんな記事を書いてもむなしいだけです。記事なんかでは世の中は変わりません。」

そう思っているなら、なぜ事件現場に来たんだろうか?


ミコ「あっそういえば令和のねずみ男に殺されたと思われる鍋鳥と串鉄のことは特に強めに糾弾されてましたね?」

ミコ「令和のねずみ男は何でねずみ男って名乗ったんだろう?」

新正「何か変ですかね?」

ミコ「だってねずみ男ですよ?そう思わない?」

茜「あの…指輪お返ししますので、そろそろ。」

茜ちゃんのお誕生日でしたもんね、お邪魔しましたと帰ろうとするがクイズ出すミコ。

「江戸時代、大名屋敷だけに盗みに入り、そこで盗んだ金を貧乏な人にわけ与え、後に義賊と呼ばれるようになった盗賊の名前は何でしょうか?」

「ねずみ男」と答える新正。

 正解はねずみ小僧だ。ねずみ男だと妖怪の名前になってしまうのだ。

『悪い人間に天誅を下す義賊の名をかたりたいなら、普通「令和のねずみ小僧」って名乗るはずなんだけど、2人を殺した男は「令和のねずみ男」って名乗っちゃってるんだよね。つまりその人はうっかりねずみ小僧をねずみ男って覚えちゃってるんだよね。あれ?あなたも同じ間違いしてますね。』と指摘するミコ。

「ちなみにねずみ小僧ってホントは、盗んだお金を配ってなんかいなかったらしいんです。天誅風ですけど酒や女に使ってただけなんですって。どうしました?」と追い詰めるミコ。

茜ちゃんはミコさんの話を聞いて、おかしいと思っていた。女がいるってことだ、最悪と新正を平手打ちして、家を出ていく。

 しばらくすると、新正の家に森野が到着、

 茜とはわかれたので、関係がありませんと伝える新正。

「ねずみ男の取った行動でどうしてもわからないことがありまして。鍋鳥は銃で撃たれて死んでいました。それなのに頭部には殴られた形跡もありました。ねずみ男は非常に計画的で犯行は常に最小限です。串鉄のときも、たった一発の銃弾で殺害していました。それなのに、なぜ、鍋鳥のときだけわざわざ殴ったのかこの理由がどうしてもわからないんです。」と新正に質問する。

「そんなこと私に聞かれても」と新正はこたえる。

「ご協力お願いします。ジャーナリストとして、令和のねずみ男をずっと追ってきたあなたなら、何かお気づきになることもあるんじゃないでしょうか。」とお願いする。

「銃で撃っても1発では死ななかった。」と新正は答えた。警察が発表したのは銃で撃たれた跡があったと言うことだけ。殴られた形跡や正確な死因については何も発表していないので、今、初めて知ったはず。普通は殴ってひるませた後に撃ったと考えるんじゃないかと森野は追求するが、逆の可能性もあるんじゃないかと思ってと新正はいうのだった。

 なるほど、さすが慎重な事実確認は取材の基本ですよね、と伝える森野。

 もう一つ聞こうとすると僕のこと疑っていますか?と聞かれてしまう森野。

 イップスが発動するところを深呼吸し食い止める。

 新正はアリバイがありますというのだ。

 アリバイを作ろうとしているからスラスラ言えるんだよね。私だったらすぐ忘れるから、急に聞かれたら、相当な印象がない限り、何してたっけってなりそうだ。

 茜に聞けばわかると新正は言うので、森野はミコに電話をし、新正の家に戻ってきてもらった。

 新正さんが大阪にいること位置情報で確認したと茜ちゃんは言う。森野はスマホと必ず一緒にいるとは限らない、茜ちゃんが見ていたのはあなたではなく、スマホの位置情報だという。高速バスに乗っていたのはスマホだけだったら、あなたが大阪に行ったようにみせかけられると話をする。

 新正は何度か茜にメッセージを送ったことを伝える。

 森野は新正に高速バスが大阪に到着した時刻を確認する。快適でしたか?とも確認する。

 森野は新正が高速バスに乗っていないことを確信する。

 昨日の深夜、名神高速で大きな事故があって、かなりの渋滞だったこと。バスの到着も1時間ぐらい遅れたようで、快適じゃないじゃないですか、と森野は疑う。

 ミコも疑い、本当にバスに乗ってたのか?メッセージのやり取りもスマホとアカウント共有しているタブレットさえあれば別の場所からもメッセージを送ることができることをお話する。

 あなたがスマホを持っていたという証明ができない限りアリバイは成立しないことを伝えられる。

 令和のねずみ男であることを認めてくださいと告げるのだった。

 森野は、新正の両親がトンネル崩落事故で亡くなったことも知っています。ある意味串鉄と鍋鳥に殺されたといえるでしようと話をしてくれた。

 しかし、森野は許せないことがあり怒りをあらわにする。

「お前は殺人のアリバイ工作に彼女を利用したんだよ!」なあこんなことして自分の一番大事な人を傷つけてまでお前が貫きたい正義って何だよ?」

「串鉄と鍋鳥は談合して手抜き工事をした揚げ句、最後まで事故の責任を認めなかった。だから俺はその罪を暴くためにジャーナリストになった。だけどペンの力ではやつらを裁くことはできなかった。この世界は腐ってる。悪いやつらが守られてのうのうと生きてるいる。あんたたち警察だってそうだろ。権力に丸め込まれて。だから俺は…、俺が天誅を…。」と正義を貫こうとする新正だった。

「何が天誅だ!こんなもん、ただの個人的な復讐だろ!なあ、人を殺していい理由なんかないんだよ!」と伝える森野。

「過去にとらわれた人間は今を愛せない。未来を想像できない。でも新正君。ホントは茜ちゃんのこと大切に思ってたんじゃないの?」とミコは言う。

「茜。俺本当に…。」と新正が話しかけると茜ちゃんは「大好きだったよ。大好きだったよ…誠君…。」と伝えた。


「新正君のことあんなふうにしたのはあの被害者の2人だったんだよね。ホントに悪いやつは誰なんだろうとかって考えちゃった」と森野に話をするミコ。

被害者2人は自分を運のいい奴、なんて言っていましたけどね。

「坂浦君のことも思い出しちゃって。やっぱりあの事件の真犯人、ちゃんと見つけたいって思った。ホントに悪いやつらがまだのうのうと生きてる。」とミコは思うのだ。


 樋口から渡される森野。

 新正誠が黒羽慧のことも調べていたようで、黒羽慧が女性宅を尋ねている写真を見せるのだった。

 この女性は久保碧25歳だ。

 黒羽慧とのつながりはまだわからないようだ。

 すぐに車まわして、という森野。

 

 黒羽慧が犯人なの⁈

 なぜ、こんな事件する必要があるの?

 お姉ちゃんは誰よりもも幸せになって欲しいと言ってなかった⁈

 次回最終回か。

 今回、森野はイップス持ち堪えたもんね。