ミコと森野の会話からのスタートじゃないんだ。
宮永隆一(萩原利久さん)は、“何をやっても運のない男”らしい。友人の大城俊(三浦獠太)と起業したものの失敗。大城はその後ポジティブで成功。宮永は運がない続き。
お茶をこぼし、近くにあったもので拭き取ったら大事にしているTシャツだった。そして、足をぶつけるのだった。
仕事の建設作業現場でも、色々とヘマばかりしていた。
闇金から200万近いお金を借りていて督促状が届く。宮永のアパートに消費者金融業者の佐久間康(ニシダ・コウキさん)が取り立てに現れた。佐久間に追い詰められ、逃げた建設現場で暴行を受けるのだった。宮永はそばに落ちていたレンチを手に取り、無我夢中で振り回す。するとそれが佐久間の頭部にヒットし、命を奪ってしまったのだった。
我に返った宮永は逃げだそうとするが、道に飛び出すと同時に車にはねられてしまったのだ。宮永が目を覚ますと、そこは動画配信で活躍するマジシャン赤影(本多力)の家だった。
宮永をはねてしまった赤影は、ケガの手当をするために彼を自宅に運び込んだのだった。
赤影は手品を使って治療費代、100万円を差し出し謝罪するのだった。仕事柄大事にされるのは困るからと伝えるのだった。
帰る時に、宮永はポケットから血のついたレンチを落とすと同時に、テレビから建設現場で遺体が発見されたとのニュースが流れるのだった。赤影は宮永が犯人だと気づき、逃げまわるのだった。赤影は、足を滑らせて、テーブルの角に後頭部をぶつけて死んでしまったのだ。
宮永は立ち去ろうとしようとすると、ミコと森野が取材に丁度やってきたのだった。
「部屋が散らかっているので少し待っててください」と伝えて、死体を隠そうとするがなかなか良い場所がみつからない。
8分経ち、丁度約束の時間になったということで森野がインターホンを鳴らすのだった。
ミコは新作を書くために赤影さんを取材しにきたようだ。
「動画で見るよりお若いんですね。お顔を初めて拝見したんで。プライベートは眼鏡なんですね。」とミコは話しかける。
森野から手土産を渡される。
お腹がなってしまう宮永。
もしよかったら召し上がってくださいと、早速開けてみると、虫のお菓子⁈だった。
森野はウィキペディアに好きなものとして書いてあったようだ。
「一日一虫」と決めているのでと、何とか虫を食べるのを一個で済ませられた。
早速インタビューに取りかかるミコ。
ミコ「たくさんネタがあると思うんですけど、あれってどんなふうにして思い付くんですか?」
宮永「まああれは…追い込まれたら降ってくる感じですかね。」
ミコ「へえ〜じゃあ、あのキャラもそんなふうにして生まれたんですか?」
宮永「そうです、そうです。はい、はい。」
ミコ「ちょっと厚かましいお願いっていうか、もしですよ?もしよろしかったら生で見せていただくことできないかな?」
宮永「見せる?何を?
ミコ『「何を?」ってねえ。』
森野「さすがに無理ですよね?」
宮永「あっいや、まあ物にもよるんですけど、どれがいいですかね?」
ミコ「いいんですか?」
森野「バカなふりして聞いてみるもんですね。」
宮永「あっいやでもまだ…。」
ミコ「どれにしよっかな〜。あ〜手裏剣のやつもいいし、鎖鎌のやつも見たいしな。」
森野「いや、せっかくだからもっと派手なやつにしましょうよ。あの、ほら、火薬玉大爆発させるやつとか。」
ミコ「そんなん家じゃ無理でしょ。」
森野「この広さだったらいけますって。」
ミコ「目の前で赤影さんのマジック見れるなんて感激です!」
宮永「あっすいません。お茶出すの忘れてました。すいません。ごめんなさいね。」
ミコ「笑ってるよ」
お茶の準備をするフリして、赤影のマジックの動画を見る宮永。あまりの難しさに、子どもがやるマジック動画を見ていると、ミコがお手伝いしましょうか?とやってくるのだった。
お茶の入れ方がわからない宮永。マジックの準備をしてきますとミコにお茶をお願いするのだった。
ミコにペンを借り、森野からの1000円札を借りる。しかし、森野は現金は持たない人だった。ミコはお財布を開けるとお札なし。宮永自身のポケットから1000円札ではなく宝くじでマジックを行うことにした。
宝くじにペンを刺しても穴があいてないマジックを見せると…。
ミコ「すいません。もっとすごいの見せてもらえんのかなと思って。上がりきったハードルの下をくぐられちゃったみたいな。」
森野「いやミコさん、それは失礼ですよ。あの忍びのマジシャン赤影さんがこんなしょぼいのだけで終わるわけないじゃないですか。こんなの一切忍者味ないし素人でもできるやつじゃないですか。」
ミコ「さっきのは前座ですよね?もっとすごいの見せてくれるんですよね?」
宮永「えっ、いや、でも…。」
森野「ミコさんそれは無茶ですって。」
ミコ「あんた赤影三瓶がビビってるっていうの?この人はね、思い鎖かたびらを着て手足を縛られながらピラニアがすむ池に突き落とされても平然と脱出してきた人なんだよ!そんな人がこんなことでビビるわけないでしょ!」
森野「だから、あれは事前の入念な準備と安全確認をちゃんと行っているからですよ。いきなり言われても、マジックっていうのはちゃんとしたそれなりの準備が必要なんですよ。もうこれだから素人は。」
ミコ「あんただって素人でしょ。」
宮永「やります!」
ミコ「へっ?」
宮永「せっかく来ていただいたから、すごいマジックお見せします…。」
森野「いいんですか⁈すいませんねホント!」
宮永「はい。あっでも準備があるので少しお待ちください。」「これ開いてないんですよ。」「待って。これ…これ使うかな…。」
宮永「あ〜もう!すごいマジックって何だよ?」
ミコ「何かおかしくない?」
森野「おかしかったですね。」
ミコ「私たちが来たときに何で玄関にいたんだろう?まだチャイムも鳴らしてないのに。」
森野「約束の時間の直前に出掛けるとは思えないですもんね。」
ミコ「ティーカップにこだわってるわりには紅茶の入れ方も知らなかった。」
森野「あと、この部屋出ていくときも変でしたよね。何でわざわざ遠回りしたんだろ?」
ミコ「あとさ下手じゃなかった?マジック」
森野「ひどかったっすね。」
ミコ「だよねだよね。中学生レベルだよね。」
ちょっと変だと感じるミコと森野。
宮永が戻ってきた。
宮永「お待たせしました〜。じゃあ、それじゃ今からこの鎖鎌を使ったすごいマジックをお見せしたいと思います。」「あれ?ちょっと絡まっちゃってるな。これを使えないとこのマジックは…。」
ミコ「私やりますよ。こういうの得意なんで。」
宮永「ああ、いいんです!危ないんで!」
ミコ「あっそうですか?」
「御蔵ノ町の殺しの件で色々分かりましたよ」「現場に来てくださいよ」と呼び出し、「森野さんならすぐ解決できちゃうでしょ。」と樋口から電話をもらう。森野は非番だから行きたくないと断る。
宮永「ちょっと体調悪くて。少し休んでもいいですか?」
と別室で一旦休ませてもらうことにした。
ミコ『「刑事」って言葉にやけに反応してなかった?』
森野「そうでした?」
ミコ「もしかして、あの人赤影さんじゃないんじゃない?」
ミコ「あの人の手、豆だらけで爪も汚れてたし、指先の繊細さが必要なマジシャンとは思えない。」
森野「だとしたら、何で赤影さんのふりしてるんですか?」
ミコ「あんなに必死になって成り済ましてたのは何か絶対的に隠したいことがあったから?」
森野「じゃあ、本物の赤影さんどこにいるんですか?」
ミコ「森野が刑事だって聞いてあんなに動揺するってことは…。本物の赤影さんはあの男に殺されたんじゃ…。」
ミコは一気に核心ついてきたね。
森野「飛躍しすぎですって。」
ミコ「森野、早く逮捕して。」
森野「無理ですよ。証拠もないのに。」
ミコ「証拠があればいいんだね?」
森野「ありますかね?」
ミコ「見つけんの私たちで。」
森野「見つけるって何を?」
ミコ「本物の赤影さんの遺体。」
森野「だから、何で殺されてるって決め付けてるんですか?」
ミコ「本物の赤影さんはこの家の中にいる。」
森野「聞いてます?」
ミコ「あのときあの男が玄関にいたのは犯行現場から逃げるため。家の中に戻ったときに鍵をかける音がしたのもおかしかった。」
森野「まあ客を待たせてるならまたすぐに開けるはずですもんね。」
ミコ「中に遺体があったから入らせるわけにはいかなかったんだよ。」
森野「ミコさん勝手に入ってきそうだからな。」
ミコ「ねぇ、あれってさ、待ち合わせ時間の9分前だよね?」
森野「正解には8分です。」
ミコ「とにかく短い時間の中で遺体を隠すならこの家の中しかない!」
森野「何でずっと死んでるベースなんですか。」
遺体を探し始めるミコ。
宮永「どういうこと?何で刑事が?俺のことも捜してるみたいだし。」
《ホント運が悪いやつはさ何やっても駄目なんだよね》by佐久間
宮永「絶対に逃げ切ってやる。」
ミコ「この部屋は広いから隠せそうな場所は他にもあるはず。よし、私が捜すからの森野は彼の気引いといて。」
森野「無理です。知らない人と一対一なんて気まずくて口内炎できます。」
ミコ「あんた人見知りじゃないじゃん。」
森野「僕が捜すんでミコさん気を引いてくださいよ。そういうの得意でしょ。」
ミコ「えっ私が殺人犯と2人っきりになれっていうの?」
森野「まだ殺人犯だって決まったわけじゃないですから。」
ミコ「私の推理否定してたじゃん。」
森野「いや、どこですかね〜。」
ミコ「あ〜あ、この部屋、怪しいと思ったんだけどな。人って隠したいものほど安心するために目に入る所に隠すものだから。」
森野「人間椅子ですか?」
ミコ「誰も遺体の上に座ってるなんて思わない。」
森野「まあ確かに盲点を突いた意外な隠し場所ですよね。」
ミコさんに、取材をそろそろ終わりにして欲しいと宮永さんは伝えにきた。
ミコ「もうちょっといいですか。何かアイデアがこう降ってきそう。」
宮永「そう言われても。」
森野「あ痛たたた…おなかが痛い。」
ミコ「まあ大変だわ。大丈夫かしら?」
森野「おなかが痛いからちょっとトイレを借ります。」
お腹が痛いと演技しながらトイレに行くふりして、色々な部屋を捜す森野。
ミコは取材の続きを行う。色々と質問し、だんだんネタがなくなり、若者の間で流行っている動画を見せる。友人の大城俊の動画だった。ミコが出ている番組でも特集組んだそうだ。1回目の起業では失敗しているのに成功を収めたことの話をする。
「運がよかっただけでしょ」と宮永は答えるのだった。
森野が帰ってきた。
紅茶のおかわりをするミコ。
森野もお願いし、宮永を退席させる。
宮永のさっきの不自然な動線は血痕を拭き取るためだったようだ。犯行現場はこの部屋の中かと推理するミコ。
遺体はどこにも見当たらなかったと森野はいう。
他の部屋は綺麗に整頓されていたのに、マジックの道具が置いてあるところは乱雑だった。
赤影さんではなくあの男が出したのだろうと推測する。
樋口さんからまた電話がかかってくる。
付近の防犯カメラから、現場から逃走する容疑者と思われる男の姿が確認できたようだ。
しかし、途中で足取りが消えてしまい、森野さんの見立てをお聞きしたいとの電話だった。
逃走用の車やバイクを用意していたんじゃないか、もしくは共犯者がいたとか思うミコだったが、森野はあり得ないと言い切る。犯人がそこまで計画してるなら犯行現場に人目が付くような場所選ばないからと思うからだ。
外を見た時に車に凹みがあったことを知らせる森野だった。
今度は酒井からの電話だった。容疑者の足取りを追っていたところ、付近でブレーキ痕を発見したとのこと。通報なし。事件に関係あるかはわからないが念の為に知らせたとのことだった。
話をきいてミコはわかったようだ。
森野もラムネを食べわかったようだ。
赤影さんのフリはもういいと伝えるミコ。
「これにはしょう油とかつお節は合わないですよね。確かにアロエは料理に使うことあります。でも、このキダチアロエは苦くて食用には向いてない」と伝えるミコ。
「俺が偽物なら本物はどこにいるんですかね?」と聞く宮永。
「この家の中います。今からそれを証明します」ミコはいう。
森野は家の中を捜させていただいたことを伝える。本物の赤影さんが同じ部屋にいるだなんて思いもしなかったことを伝えるのだった。
「いるはずがない。あなたはそう思い込みを利用したんです。」と森野は伝える。
「あそこなら遺体を隠すことが出来ます」と天井の空いているところをさす。
「どうやって?あんな高いところに人間を運ぶなんて不可能だ」と宮永は伝える。
「それも思い込みです」と森野はいう。
滑車の原理を使えば60kgを15kgにすることができ、赤影さんの遺体をあそこまで持ち上げたというのだ。
「手の豆と爪の汚れ、あなたのものと思われる作業着も見つけたと森野は伝える。
赤影さんがヒントをくれたのだと伝えるミコ。
天井の空いているところを指差し「本物の赤影さんはあそこにいるんですよね。」とミコはいう。
「御蔵ノ町の事件で容疑者の足取りが消えたのは、赤影さんが運転する車で事故に遭いこの家に連れてこられたから。あのアロエは赤影さんがあなたの腕の傷に使おうと思って用意したもの。
樋口に電話し確認する防犯カメラに写ってた容疑者って、作業着を着ていなかった?そして、アニメのキャラクターTシャツでズボンにはガムテープと次々に当てていった。
何で知っているんですか?と樋口は驚く。
目の前にいるからね。
一つだけわからないことがある。どうして赤影さんを殺す必要が?とミコはたずねる。
勝手に勘違いして転んで頭ぶつけて死んじゃったんですと伝える宮永。
ミコ「殺人じゃなくて…事故?」
宮永「ホントついてないな。まさか刑事が来るなんて…。あの人のことだって殺す気はなかったんです。こういうときに限って当たり所が…。」
森野「御蔵ノ町の殺人事件への関与を認めるんですね?」
宮永「あんなところで金借りなきゃ…。」
ミコ「以前、大島さんと起業したんですよね?」
宮永「えっどうして?」
ミコ「動画を見たときの反応が気になって調べちゃいました。」
宮永「成功者と殺人犯。ずいぶん差がついちゃいましたよね。あいつは運が良くて俺は悪い。それだけなのに。」
ミコ「運がいいとか運が悪いとかじゃなくて…。まあ、その人次第かもしれないけど。いいことを見たいか悪いことを見たいかっていう違いだけであって。私たちがここに来たこともそう。あなたは自分の犯罪がバレるかもって思ってたみたいだけど、自首して罪を償うチャンスでもあったんじゃないかな?」
宮永「そっか…。ついてないって運のせいにしてきたけど全部俺が選んだんだ。」
ミコ「はい」(宝くじを渡す)
宮永「捨てといてください。外れなんで。」
ミコ「そうかな?」
宮永「えっ?」調べてみると3等の2.000.000円
「どうせ外れだと思い込んでちゃんと見てなかったのか…。何だよ…こんなことにならなくて済んだじゃん。」
森野はあの言葉がでなかったので、イップスにならなかった。一方ミコはアイデアはいっぱいあるんだけど、何かね、なかなかないんだよね。要は書けないようだ。
樋口は森野にメールする。
「指示されていた黒羽弁護士の件を調べたところ異口治と接見していました」
黒羽弁護士は、『歪な十字架』模倣事件はまだ終わってませんと異口に話をするのだった。
『歪な十字架』の本では二人目の被害者は久保碧さんだ。
久保碧という女性に近づく黒羽慧弁護士。
「突然申し訳ありません、私、弁護士の黒羽慧と申します。」と自己紹介をする。
「久保さん『歪な十字架』という小説はご存じですか?」とたずねる。この2人の写真⁈を撮っている人も現れる。なんなんだろうか?殺人事件を食い止めるために慧は動いているのか⁈
次回は、「真面目すぎるジャーナリストの復讐」とのことだ。
プラスに目をやるのか、マイナスに目をやるのかで捉え方がかわり、生き方に影響がでますよね。
ついネガティヴな言葉に引きずらてしまいますが、物事には裏表があるから、なるべくポジティブに注目していきたいものです。